【宇都宮市のLRT西側延伸、待ったなし!?】バス運転手不足で公共交通の崩壊が始まっている!

2024年5月11日土曜日

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全国でバスの運転手不足により、路線の減便や廃止が続出し、公共交通の崩壊が大問題になり始めています!

日本一の政令指定都市であり人口377万人をようする、横浜市が運転手不足により、367本のバスを減便し利用者が大混乱している様子が大きく報道されています。

理由は、過去ログでお伝えしたように、バス運転手が不足していた状況にも関わらず、追い打ちをかけて、今年から運転手の労働時間規制「2024年問題」が始まったからです。

過去ログ→【全国でバス運転手不足が深刻な状況へ!】宇都宮市でもバス路線維持が困難に!?

報道されていた横浜市営バスは、4月のダイヤ改正で290本の減便を実施せざる得なくなっていましたが、更に運転手9人が辞めてしまったことで、4月22日に“追加”で77本の減便を発表したのです💦

ひと月で2度の減便が行われ、運行本数が367本も減るという“異例の事態”となっています。

利用者からは、「混雑し、座れなく、立ちっぱなしで疲れる」、「バスの本数が大幅に減り、待ち時間が増えただけでなく、車内の混雑が酷くなった」と嘆きがあふれているようです。

宇都宮市も他人事ではないバスの減便問題!

→2024年問題対応で県央地域の路線バス約5%減便に 栃木(NHK)

宇都宮市内を運行するバスも運転手不足により、今年3月から5%あまりも減便せざる得ない状況になっています。

横浜市と同様で、運転手の離職がつづくことになれば、さらなる減便を覚悟せざる得ないでしょう。

バスの運転手不足により、公共交通に深刻な影響が出ていることから、横浜市では給与を引き上げたり、手当の増額などの待遇改善を行い、人材を確保する努力を始めています。

おそらく全国のバス会社すべてで、このような待遇改善によって人材を確保を試み始めているでしょうが、、果たして効果はあるのでしょうか??

全国の運転手不足、解決は困難な状況!?

「運転手が足りないなら、賃金を上げれば簡単に運転手を確保できる!」と、安易に考えがちですが、そう簡単に問題が解決できる状況ではありません。

そもそも、労働人口が減少していて、運転手の絶対数自体がまったく足りていません!

グラフを見れば一目瞭然で、バス運転手の必要人員の不足乖離は年々深刻さを増していきます。

横浜市のような財政に余裕のある大都市が大幅に賃金を上げて、運転手を集めたら、その分どこかの街の運転手が取られ、不足し、力の弱い地方からバスのさらなる減便を余儀なくされることになるのは必然です😓

つまり、限りある人材の取り合いになってしまうのです。

あるバス会社が賃金を上げれば、人材維持のためにほかの会社も賃金を上げざる得なくなり、体力のない地方から、人材獲得の競争に負け、路線崩壊が避けられない事態になるのは目に見えています。

では新たにドライバーを大量に育成できないかと考えてみると?

新たに免許を取得して、運転手が一人前になるのは3年以上の歳月が必要になりますし、日本全国のブルーカラー各業種で人手不足が深刻なことから、事務系のホワイトカラーの方々が大挙してブルーカラー労働に回帰でもしない限りこの問題を早期に解決する術はないでしょう。

労働人口が急速に減少している今、はっきり言って、詰んでます💦

大幅な移民の受け入れでもない限り(円安傾向で困難💦)、全国でバスは減便を繰り返し、公共交通の維持が困難になってしまうのは避けられないでしょう。

公共交通の考えを抜本的に変える時期に!?

日本は少子高齢化が止まることなく、今も高齢人口が急速な勢いで増加しています。

宇都宮市のような地方都市では、マイカーに乗れなくなる高齢者も急速に増えることから、公共交通の需要が高まることは間違いありません。

需要は高まるのに、供給は困難になっていく、皮肉な状況に向かっています。

残念ながら、バス路線の現状維持はできません。

公共交通を維持するためには、システムの抜本的なチェンジが必要です。

つまり、バス路線の大幅縮小を前提にした、公共交通の大変革が必要に迫られているのです!

宇都宮市はLRT西側延伸へ、待ったなし!

すでに宇都宮市でバスを運行する関東自動車の社長自ら、バス路線を維持すため、LRTの導入に言及しているのは周知の事実です。

宇都宮市もLRTを東西軸に据え、バス路線の再編と地域内交通を組み合わせた、公共交通の改革案を打ち出しています!

そもそもなぜLRTなのかといえば?

バス運転手1人で運べる人数は最大でも40人程度です。

LRTは3両編成の電車ですから、運転手一人でバスの4倍、160人を運ぶことが可能です!

さらに、将来性も抜群です。

理由は、電車の方が自動運転化が容易だからです!

道路を走るバスを自動化する技術は未だに確立されていませんし、運行本数も多いので、コストも桁違いになり、まったく現実的ではありません。

しかし、LRTは専用の軌道の上を走るので、後々、無人自動運転を行う技術ハードルが、バスよりも段違いに低いです。

すでに東京の「ゆりかもめ」のような電車では、無人運転も実用化されていますから、近い将来にLRTの無人化技術の開発が行われることも十分に考えられます。

宇都宮市は、できるだけ早期に、LRTを西側に延伸させ、東西の基幹公共交通を確保し、バス路線の減便を前提とした公共交通の抜本的な改革をせざる得ない状況です。

残念ながら、期待されている自動車の無人運転化は、コストと緊急時の判断、事故時の責任問題等もあり、世界的に導入時期がまったく見込めていません😭

→米調査会社、「2035年でも完全自動運転車は購入できない」(日経クロステック)

マイカー依存社会の高齢化問題を、自動運転車の技術で解決するという考えは破綻してますから、バス路線の縮小を前提とした、公共交通改革へ大きく変化する必要があります!

今までのまま、現状維持は困難!?

LRTに反対される方の多くは、乗り換えの問題を指摘されます。

その気持ちはわかります。

最寄りのバス停から、目的地まで乗り換えなしで行けるのは誰だって楽ですからね。

しかし、厳しい現実を直視する必要があります。

もし、最寄りのバス路線そのものが、廃止されたらどうするのでしょうか?

いやだと駄々をこねたところで、現実は変えられません。

すでに、どこの路線を廃止して、どこを残すかの議論が全国各地でされ始めています。


そのため、できるだけ公共交通網を維持するためには、乗り換えの面倒な手間も避けて通れなくなってきています。

宇都宮市ならメインの東西経路をLRTで結んで、最寄りの結節点までは、なんとかバス路線を維持するのが精一杯になるでしょう。

それでも、どうしてもLRTの西側延伸をしないで、現状のバス路線維持に固着するなら、運賃の信じられないほどの値上げ(初乗り500円超えのレベル等)を受け入れるしかないでしょうが、どう考えても現実的ではありません😅

コンパクトシティ化は全国で避けて通れない課題に?

前回の過去ログでお伝えしたように、少子高齢化が急速に進行していく中、公共交通の維持も限界を迎え、日本全体でコンパクトシティ化を進めることは避けて通れない状況です。

→【宇都宮市のコンパクトシティ構想の成否を決めるのは〇〇だけ!?】他都市の失敗例から見えることとは・・!?

過疎化が深刻な地方から、公共交通のないエリアが拡大しています。

しかし、最寄りのバス路線の廃止等によって、そこに住む高齢の方々がスムーズに移住するとはちょっと考えにくいです💦

なにがしかのインセンティブや補助が必要でしょう。

それでも高齢になればなるほど環境変化を嫌いますので、コンパクトシティ化への道は困難を極めると思います。

地域の公共交通が崩壊してしまうと、危険とわかっていても、マイカーに執着してしまい、高齢ドライバーの悲惨な事故も増えてしまうでしょう。

コンパクトシティ化の鍵は、「脱マイカー」であることを考えると、マイカーに変わる代替の交通手段をどう確保していくは地方都市の大きな課題です。

公共交通の崩壊は、不動産マーケットにも影響!?

今回の報道でわかるように、横浜市のバスの行列を見ていても、多くの利用者が高齢者の方々です。

大幅な減便で座ることもできず、長時間も激しい揺れに耐えて、バスで移動するのは大変でしょう。

マイカー使えない方々から、公共の移動手段を無くすのは、死活問題です。

当然ですが、バスに公共交通を依存しているようなエリアの物件は、今後、全国的に不動産価値が大きく落ち込んで行くでしょう。

都内でも最寄り駅まで徒歩15分以上を要し、バス路線に依存したエリアが結構ありますからね。

ますます、駅チカ物件の魅力が増してい行くことは間違いないでしょう。

宇都宮市内でマイホーム検討している方の多くの方が、将来高齢になったことを考慮し、マイカー依存の場所を避け、公共交通の便利な立地選定を考える傾向が強くなっています!

そのため、地価の動向は正直に、公共交通の利便性を反映するようになっています。

宇都宮市でLRTの西側延伸が遅れるような状況になると、バスに公共交通を依存した駅西エリアが衰退し、街の東高西低の流れがますます進むことになります。

宇都宮市全体の均衡ある発展を考える上でも、できるだけ早期にLRTを西側延伸させ、バス路線の縮小を前提とした公共交通の再編を急ぐべきでしょう🙌

 

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私、荻原功太朗(宅建士・不動産コンサルティングマスター)は資産家の皆様を対象とした、投資物件の限定情報のご紹介、コンサルティング業務をサンプランにて担当致しております。不動産売買のご相談についても、ご指名頂ければ対応させて頂きます。
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