住宅は家族安住の地
中古住宅を購入する、または新築住宅を建築する場合には公共交通機関までの距離や住環境に校区、生活至便施設の有無など様々なこだわりポイントがあるものです。
もちろん立地や環境も大切な要素なのですが、実際に生活を行っていく家の「間取り」は、在宅時間の長い主婦や、テレワークが推奨される現在において大事な要素であることに間違いありません。
今回は、子育て世帯を中心として考えた場合の「あったらよい」人気間取りをご紹介します。
1.シューズクローク
ウォークインタイプのシューズクロークが、実用性の面からも人気です。
玄関わきに土間つながりのクロークを設けることで、ベビーカーやゴルフセット、コロナ禍により人気が上昇中のキャンプ道具など、出来れば室内に持ち込みたくない物を収納することが出来ます。
理想はシューズクロークからそのまま玄関に上がれるタイプで、利便性もより高まります。
あくまでも「土間」ですので濡れたものも気にせずに置ける他、枕棚にポールを付ければ雨具や冬のコートなどを濡れたまま掛けておくこともできます。
小さなお子様のいる世代では、砂遊びセットや三輪車など子供の外遊び道具も、神経質にならずに収納することが出来ます。
新築住宅のプランを考えた場合、シューズクロークを配置する面積を「勿体ない」として、絞り込もうとする傾向もありますが、面積が多ければそれだけ収納力も増しますから、上手くバランスを取って配置したいものです。
2.リビング続きの和室または畳スペース
最近の住宅では和室が敬遠されがちですが、小さなお子様のいる世帯ではリビング続きの和室が、その利便性から人気も高いものです。
本格的な和室はちょっと…と言う向きにも、リビングスペースの一角に琉球調の畳を3帖分ほど敷き込んだ畳スペースを確保することにより、フローリングでは得られないゴロ寝の感触を楽しむほか、小さなお子様のいる世帯ではオムツ替えや子供の遊び場にも使えます。
リビングから目の届く範囲で遊ばせられるので安心ですし、遊び疲れて寝てしまっても畳の柔らかさが躰を包んでくれます。
リビング内に小上がりタイプの畳スペースもよく見かけるようになりました。
デザイン性も高く下部に収納を設けたり、椅子の代わりに座れることから人気がありますが、個人的には小さなお子様がいる家庭の場合にはフラットの方が良いと思います。
3.勉強・書斎コーナー
コロナ禍による在宅ワーク推奨も要因の一つですが、リビングの片隅に設置する「勉強・書斎コーナー」は根強い人気です。
理想は造作カウンターのきちんとした物ですが、スペースがあればそこにデスクを配置するだけでコーナーが出来上がります。
海外、とくにイギリスでは個人の居室は「寝るだけ」のスペースとして考え、それほど重要視しません。
かわりに、リビングを家族皆があつまるスペースとして重視します。
一説では、高レベルな大学に入学する子供の多くが、中学くらいまではリビングで勉強しているとのデータを見たことがありますが、小さいころからの習慣づけとして親の姿を見ながら本を読んだり、勉強して分からないことがあればすぐに聞ける、そういった日頃の環境が学習能力向上や情操教育によい効果を生むのかもしれません。
また子供の勉強用だけではなく家計簿付けや、共用パソコンスペースとして在宅ワークを行ったりと、家族みんなで利用できるスペースです。
部屋の配置スペースさえ確保しておけば、デスクは家具量販店のもでも充分ですし、アマゾンなどでも在宅ワーク用のパソコンデスクなどがお求めやすい価格で販売されています。
費用対効果も高いことからお勧めのスペースです。
4.パントリー(食品庫)
子育て世代に限らず、設置して良かった、もしくはあって良かったと言われるのがパントリー(食品庫)です。
一般的なシステムキッチンの幅はW2550程度ですが、下部収納や上部収納は主に鍋やフライパンなどで占領され、買い置きの食品などのスペースが確保できないのが実情です。
そこで背面に食器棚などを設置するのですが、こちらも主に食器類などを収納しますので、大型量販店などで箱買いした保存食品などの置き場に困るのが実情です。
そんな時にパントリーがあれば箱のまま収納することも出来ますし、新築の注文住宅などの場合には最初から動線を考えて、玄関とキッチンの間にウォークスルーとして配置を行えば、買い物後にそのまま置く場合や、ごみ箱置き場として使用するなど家事効率が一気にアップします。
アイディア次第ではありますが、先に挙げたウォークスルータイプの一角にカウンターや机を設置することにより、書斎コーナーなどにも使用できます。
本来の目的は食料品保管庫ですが、アイディア次第で活用できるパントリーは、検討して戴きたいレイアウトの一つです。
【まとめ】
今回ご紹介した「子育て世代に実用的な間取り】は、間取りが自由に配置できる新築の注文住宅に限ったものではありません。
リビング続きの和室は、スペースさえ確保すれば「薄畳」を購入して敷き込めば大丈夫ですし、勉強スペースも同様です。
シューズクロークやパントリーは、最初から設置されていなければ難しい部分もありますが、中古住宅を購入してリノベーションを実施する場合には新たに設置することも充分に可能です。
在宅時間が長くなりがちな昨今、私たちもいかに快適に家で過ごすかを考えて、間取りを検討する必要性があるでしょう。
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