ここ宇都宮市内でも、インフレの影響で、不動産賃料が上昇し始めています💦
すでに大都市を中心に需給が逼迫している場所ほど、家賃が上がるのは、常態化しています。
宇都宮市内でも、すでにコロナ禍明けくらいから、需要旺盛なJR宇都宮駅徒歩圏の月極駐車場から、徐々に賃料の値上げが始まっていました。
地価の上昇が顕著になってきた時期と駐車料金の上昇はリンクしています。
弊社の事務所がある、東宿郷エリアでは、5年前くらいの水準とくらべ、10〜20%ほど、駐車料金が値上がりしている印象です。
ついに賃貸住宅でも、今年に入り、地価が高騰している駅徒歩圏の物件を中心に、概ね5%前後ほど賃料の値上げを行う物件が増えてきました。
値上げしないとビジネスが成立しない不動産賃貸業
もともと、不動産賃貸業は利幅の薄い、薄利多売のビジネスモデルです。
不動産賃貸業の平均実質利回りは、物件タイプや立地、投資額などによって異なりますが、平均で約5~8%、新築アパートにいたっては、2~5%程度とされています。
不動産賃貸業は、地主さんの相続対策としての側面も大きいため、もともとそれほど儲かるビジネスではありません。
私が知る限り、大手ハウスメーカーで新築アパートを建築し、家賃保証を受けているようなケースでは、ほとんど利益が見込めていないです。
地価が上昇し、固定資産税が上がったり、消費税が上がったりすれば、必要経費は増えますし、インフレの影響で新築はもちろん、建物を維持管理するためのコストも急上昇していて、家賃を値上げしないと採算割れしてしまうような状況となりつつあります。
そのため、家賃改定は、大家さんにとって急務であり、手取り給与が上がらない状況なのに、家賃負担は増える一方となりそうです💦
30年のトレンド転換!金利のある世界へ突入!
止まらないインフレ、円安。
日本の国債市場で金利上昇の勢いが増しています。
円安を抑制しないと、インフレは加速する一方のため、ついに日本も30年間のトレンド転換で、金利が上がっていく世界線に突入しています!
→円安と金利高のダブルで高まる日銀利上げ観測、市場は年度内を確実視(ブルームバーグ)
いくら国内の住宅市場や景気にマイナスの影響があるとしても、利上げして通貨を防衛しないと、急激なインフレに国民の生活は耐えられません。
すでにマーケットは、インフレへのトレンド転換を反映し、短期、長期、ともに債権利回りが上昇中です。
マーケットは日銀の利上げを前提とした動きをしていますね。
もともと薄利多売の不動産賃貸業で大きな利益を狙うなら、多額の借り入れをしてレバレッジを効かせ、物件を数多く取得し、スケールメリットを出すのが一般的です。
そこで、問題となるのが、借り入れ金利です。
その借入金利も、上昇し始めており、大家さんビジネスも苦境に立たされていくでしょう💦
インフレの影響で、庶民の生活は疲弊し始め、今までではありえないような、凶悪な犯罪も目立ち始め、社会情勢が不安定になり始めています💦
銀行側の立場から変動金利を考えてみると・・!
また、マイホームユーザーの8割ほどの方が変動金利ローンを選択していますから、短期金利の本格的な上昇に伴い、これから毎月の返済額の負担が増えるため、現役世代の生活は一層苦しくなりそうです💦
30年余りもつづいたデフレ経済が突如一変し、現役世代は、手取りの収入が増えないのに、生活物価は上昇する一方で、ローンの支払負担も増える、ダブルパンチの厳しい状況となりつつあります。
物価と金利のトレンドは明らかに転換しています!
ローン金利が安いことはとても魅力的ですが、貸す側の金融機関としては、ほとんど儲けが見込めない変動金利ローンを一生懸命、宣伝し、販売していたのはなぜでしょうか?
特にここ2.3年、ハゲタカ色の強い、新規参入のネット銀行なんかのローンの売り込みを見ていると、彼らの今までの儲け方から、警戒感を感じぜずに入られません。
ここで考えていただきたいのは、貸す側の思惑です。
インフレ時代、固定金利の借金は、返済額が一定のため、ハイパーインフレの直接的な影響を受けにくく、借りてる方には得ですが、貸す側としては損な取引です。
また、固定金利の借金は、インフレによって物価が上昇すると、借り入れた元本は返済とともに減り、実質的な金銭負担も減少します。
逆に、変動金利のローンなら銀行はインフレになってもノーダメージでしっかり儲けが見込めます。
彼らは、近い将来、インフレになることを知っているからこそ、変動金利の商品なら安心して販売でき、債務者が破綻するまで、根こそぎ資産を収奪できます。
インフレによって物価が上昇すれば給与も上がっていくでしょうが、それにはかなりの時差がありインフレ分すべてが反映される可能性は低いです😓💦
そうなると、実質(可処分)所得は減少し、ローンの支払にも困窮する可能性が高くなります。
不動産や建設業界は物件を売りたいがために、変動金利のリスクを過度に軽視する傾向が強いです。
また、マスコミ各社もスポンサーの意向もあり、変動金利にネガティブな記事を出すことはほとんどありません。
自分に不都合な事実は人間誰も受け入れがたいのは、心理メカニズムであり、仕方のないことですが、貸す側の立場になって考えてみると、全く違う世界が見えてきます。
労働生産性の向上なしに賃金上昇、その行く末は・・
インフレで、皆の生活が成り立たないため、賃上げをしていくと、どうなるでしょうか?
通常、賃上げの原資は、生産性の向上です。
100人で1000個の製品を作っていた工場が、100人で1100個作れるようになれば、100個余計に増えた製品の販売分を、賃上げに使えます。
しかし、何も原資がなければ、今まで100円で売っていた商品を、110円なり、値上げして販売するしかありません。
皆さんの給与が10%上がっても、物価が10%以上上がってしまえば、生活は更に苦しくなるだけです😓💦
物理学の視点では、労働生産性の向上はすべからく安価なエネルギーに依存します。
安価なエネルギーがなければ生産性の向上は期待できません。
生産性向上の切り札としてAIブームですが、AIを利用するにためのサーバーの維持には莫大なエネルギーが必要となります。
また、AIの元となる半導体を製造するにも、様々な資源が安価で提供されなければ、価格面で採算が取れなくなります。
つまり、安価な資源なくして、生産性の向上は不可能です。
生き残るものの知恵
メディアはキラキラした未来のイメージを常に浴びせ続け、消費を喚起するのが仕事です。
しかし、空想バーチャル世界では可能な技術も、現実世界では、物理法則の枠内でしか実現しません。
現実の、空飛ぶクルマはどうみても、ヘリコプターの改良版にはしか見えません😅💦
テレビやメディアが伝える内容でなく、スマホから目をそらして、物理現実、足元を見てください。
本当にこの世界は、マスコミ各社が言うように、皆の生活が豊かになり、経済成長が継続しているでしょうか?
すでにニューノーマル、実体経済の衰退時代に入っていることは明らかです。
物価が大幅に上昇しているのに、手取りの収入がまったく増えない方がほとんどです!
日々、買えるものがどんどん少なくなり、遠くに行くことがどんどん難しくなって来ています。
なにもこれは日本に限ったことではなく、世界中でグローバルなサプライチェーンが徐々に切れようとしています。
理系思考の私は、現代経済学を全く信用していません。
この世界の普遍の物理法則(熱力学)から構成される世界の捉え方しか信じません。
経済(人間の活動)はすべからくエネルギー活動であり、文明の維持・発展は、安価な資源の安定供給に依存しています。
しかし今の経済学では、エネルギーや資源が無尽蔵に供給されることが前提となっています。
物理学の視点では、資源は「量」でなく「質」が全てです!
本当に永遠に、資源は無尽蔵に安定的に供給され続けるのでしょうか?
AIは、エネルギーや資源、食料を直接生み出すことはありません。
AIは、エネルギーを爆喰いするだけです。
もしブルーカラーの仕事を、すべからくAIやロボットで置き換えるなら、安価で大量のエネルギーと資源が必要不可欠です。
そんなものがどこにあるのでしょうか?
この世界に何かおかしな違和感を感じている皆さんは、「エネルギー収支比」について是非深掘りしてみてください。
足元を直視しないで、夢ばかり見ていると、本当に、本当に、取り残されます。
早く、資産防衛をしないと、インフレが加速してくるとえらい目にあいます。
現実の話はいつも受けが悪いですが、基本、私のスタンスは、本当に賢明な投資家の皆さんに有益な情報を伝えることだと思っています。
目先の仕事に繋がらなくても、正直に皆さんのお役に立てる情報を出すことが使命であると考えています。
できるだけ早く、ニューノーマルの時代を受け入れ、即行動に移すことが、10年後の生き残りを左右します。
行動するなら今です!
過去ログ→【賢明な投資家への考察!止まらないインフレはいつ終わる!?】物理法則を超えられない信用マネーの行く末とは!?
★荻原功太朗の業務について★
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