宇都宮市のLRT「ライトライン」が開業1周年を迎え、宇都宮駅東口と車両基地では、3万人あまりの人たちで誕生日が祝われました!
開業1周年記念イベントでは、宇都宮駅東口では子どもたちを乗せた特別貸切の「誕生日列車」が出発し、大勢の来場者が手を振って見送りました。
イベント当日は終日、小学生以下の子どもたちは、乗車が無料に!
どこもかしこも無料や割引は、高齢者の方向けばかりですから、同じ交通弱者の小学生以下の子供を対象に、無料にするなんて粋な計らいですね👍
宇都宮市のLRTは、未来の世代に代々受け継げる、すばらしいインフラとなり、マイカー依存の街を明らかに意識改革させました😊
また、LRTの公共開発は、街の不動産相場にも大きなインパクトを与えました。
LRT開業までの沿線地価を振り返ると?
宇都宮市のLRTは、開業1年で予想以上の大成功を収め、コンパクトシティへ舵を切るためのインフラとして、模範モデルとなり、全国から注目を集めるようになりました。
過去ログ→【宇都宮市のLRT、開業1年、見えてきた経済効果!】人口減のなか大幅な経済成長へ!市税収入は初の1000億円超えを見込む!?
しかし着工が決定した2017年当初、今のような大成功は誰も予想できず、多くのマスコミ各社からは、開発への否定的な論調の記事が目立っていました。
また、高齢者の方を中心にLRT開発の成功を危ぶむ声も多く見られ、マイカー依存の意識から脱することは容易でなく、着工から開業までは前途多難だと思っている方も多かったです。
しかし、沿線の地価は、LRTの着工が決まった、2017年を契機に、すでに大きな上昇を見せ始めていました!
なかでも、沿線に新たに整備された住宅街「ゆいの杜」エリアは、LRT開発の影響がダイレクトに地価に反映されました。
宇都宮市「ゆいの杜」エリアの長期の地価動向をグラフで見るとよくわかります。
(データは土地の取引事例を各年ごとに算出し、取引価格の平均坪単価を描画したものです)
LRTが正式に着工されることが決まった2017年、地価は突然、急上昇を見せ始めます!
それまでは、宇都宮市の平均地価の相場と比較しても、「ゆいの杜」のパフォーマンスはそれほど高くはありませんでした。
ホンダや清原工業団地にお勤めのニューファミリーの方々には、新たに整備された住宅街ということもあり、それなりに人気はありましたが、鬼怒川より東の都市郊外ということもあり、地価は開発当時と比べ、ほぼ横ばいで推移していました。
しかし、2017年にLRTの着工が正式に決まったことで、需要は急増し、取引相場を25%あまりも上昇させます!
当時の取引の現場でも思い出されるのは、ニューファミリーの皆さんのLRTへの期待です。
マイカーなしでも楽しめるシティライフを期待する皆さんと、マイカー依存の生活イメージから抜けられない方々の、ギャップも大きく、2017年頃はLRT沿線に注目するシティライフ派はまだ少数といったところでした。
LRT着工ブームが去り、順調な開発への疑心暗鬼な3年!
正式に着工が決まり、工事は始まりましたが、まだまだ用地の買収など開業まで課題も山積していた2018年。
地価上昇も落ち着きを見せ、LRT開発の動向は気にはなるものの、まだまだ街全体としては様子見ムードが大勢を占めていました。
もともと、LRT開業までに30年余りもの歳月を要したことから、いざ着工が始まっても、本当に開業できるのかを疑心暗鬼してしまう方が多かったのは、仕方のないことでしょう。
過去ログ→【どうなる宇都宮市長&栃木県知事選挙!?】政治にほんろうされ続けた、LRT開通までの30年を振りかえると!?
LRT開発の成功を疑心暗鬼する空気感のなか、2018年から2021年くらいの3年間位は、LRT沿線の地価相場はほぼ横ばいに。
宇都宮の風景が変わりだした2021年!
工事が徐々に進行し、目に見えて街の風景が変わりだしたのが、2021年頃からです。
この頃から、停留所や軌道の工事が目立ち始め、いよいよ開業への空気感が街全体に伝わり始めました。
また2021年に、用地取得の遅れで開業が遅れるゴタゴタがありましたが、ついに宇都宮市から、2023年3月に開業になると発表されました!
街の風景の変化と、開業までのタイムスケジュールが発表されことをうけ、多くの住民がLRT開業を実感し出したことで、2021年頃から再び沿線の地価相場は急上昇を見せ始めます。
今までは開業に懐疑的だった方々も、いよいよ街に大きな変化が起こることを意識し始め、LRT開業への期待も膨らみ、相場は再び28%あまりも急上昇します!
しかし、開業前の2023年頃には、着工が決まる前の2016年の相場から、すでに60%あまりも地価が上昇したこともあり、過熱感を感じる方も増え、開業まで一旦相場は落ち着きを見せます。
LRT開業で沿線の地価相場は3度目のジャンプアップへ!
宇都宮市の平均的な地価相場と比べて、LRT沿線の地価相場は、開業前にも関わらず、すでに大きな上昇を示していたこともあり、もはや上昇の余地はないものと思われていましたが、、
2023年8月、LRTが開業し、実際に皆が利用できるようになったことで、さらに沿線への不動産需要は増加し、地価相場は3度目の大きな上昇局面を迎えます!
実際にLRTを利用し、その利便性を肌で実感する人も徐々に増えたことと、マスコミ各社が一斉に、LRT開業を全国に報道したこともあり、街の内外から注目をあつめ、沿線に人を惹きつけたのが3度目の相場上昇の要因だと見ています。
今まで、マイカー依存の生活しか頭になかった方々も、実際にLRTを利用してみたら、気軽に飲みに行けるなど、公共交通の利便性を実感し、シティライフの価値を認識した方が増えたのでしょう。
もし、LRTの着工が決まる前に沿線の「ゆいの杜」エリアに1500万円の土地を購入していたとしたら、現在は86%あまりも地価上昇の恩恵受けられたことになり、時価はおおよそ2800万円、なんと1300万円あまりもの含み益を得られたことになります!
実際に、栃木県内の住宅地の地価公示では、「ゆいの杜」が3年連続で上昇率1位となっています。
それだけ、時流をうまく掴んでいたら、宇都宮市のような地方都市でも、マイホームを購入することで、資産形成ができたのです!
このようにLRTの開発効果で、宇都宮市郊外の住宅地としては、稀に見る地価相場の上昇を見せたのが、LRT沿線の「ゆいの杜」エリアです。
「ゆいの杜」エリアだけが特別ということはなく、JR宇都宮駅に近い東宿郷エリアもマンションの開発ラッシュで地価が高騰していますし、LRT沿線の地価相場は、どこも似たように上昇基調を示しています。
次回は、今回の流れをふまえ、LRT沿線の地価相場が、今後、どのように推移するかを、考察してみたいと思います🙌
つづき→【Vol.2-2 LRT開業2年目!宇都宮市の沿線地価はどうなる!?】沿線地価のさらなる上昇のカギは首都圏からの移住者!?
★荻原功太朗の業務について★
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