開業前にすでに大きな不動産開発の効果をもたらしたLRTですが、果たしてこれから実際の利用者目線で、どんな変化があるのかを考えみたいと思います。
まず地方都市で当たり前のマイカー通勤の概念が大きく変わるのは間違いありません!
LRTや路面電車は都市型交通としての役割がメインで、地方都市の中心部近辺付近を巡回するルートがほとんどで、郊外の工業団地やショッピングモールを結ぶ路線はそもそも想定されていません。
人口密度が高いエリアの近距離輸送がメインであり、中心市街地の商業エリアや役所等へのアクセスが中心となります。
一方、宇都宮市のLRTは街の交通拠点となるJR宇都宮駅と約3万5000人が通勤している清原工業団地、芳賀工業団地、ホンダ研究所を結ぶ路線となっています。
マイカー社会である宇都宮市において、道路の一部を線路に転用し、自動車から鉄道への転換を目指す試みは全国的に注目を集めている挑戦となります。
LRT開通後は、今までマイカーもしくは、企業が運行するバスしか選択肢のなかった通勤手段にLRTを利用する新たな選択肢が増えることになります。
県外の方は清原工業団地エリアへの朝夕の慢性的な交通渋滞がいかにひどいかを知らいない方も多いことでしょう。
LRT以外にも宇都宮市は新たな道路や橋の開発を行い、渋滞解消に努めていいますが、マイカー通勤の概念そのものが変わらなければ、抜本的な解決はなかなか難しいのが現状です。
しかし、LRTで通勤することになれば、どれくらい時間のかかるかわからないマイカー通勤のストレスから開放され、定時で安定した通勤ライフを送ることが可能になります。
実際に清原工業団地に通勤している私の友人の例をご紹介します。
彼の今の状況をざっくり記します。
【住まい】 宇都宮市の東口大通り(鬼怒通り)沿いの分譲マンション住まい
【家族】 奥様との二人暮らし
【車】マイカーを1台所有(駐車場は近隣月極 13000円/月額)
【通勤】 彼は清原工業団地まで毎日マイカー通勤、奥様は自転車で近隣の商業施設に通勤
彼の住まいからLRTの停留所は徒歩2分くらいで大変便利なロケーションに住んでます。
そこで彼はLRT開通を期に、マイカー通勤をやめてLRT通勤に切り替えるとのこと。
しかも!!所有しているマイカーも処分します!!
通勤は良いとしても、宇都宮市で日常暮らすのにマイカーなしでは不便では?
と思う方も多いでしょう。
私もそう思ったので、彼に尋ねたところ、、
『マイカーの所有費を計算したら年間30万円以上になるのがわかったんだ。だから週末たまにしか、乗らない車にそこまで払うのはコストパフォーマンスが悪い。だったら、近所のカーシェアで十分。』
との回答でした。
非常に賢い選択だと思います!
確かに、彼の家の周辺にはカーシェアサービスの拠点がたくさんあり、車を利用したければすぐに利用できます。
ちなみに宇都宮駅周辺はタイムズカーシェアを利用できる場所がけっこうあります。
週末だけたまに利用するなら年間10万円も予算を組めば十分に車を使った外出も楽しめるでしょう。
そなると同じような生活をしていてもマイカーを所有するよりコストは3分の1以下になります。
しかも、彼いわく、
『一旦マイカーがないのに慣れれば、無駄な消費をするこも少なくなると思うよ。』
とも言ってます。
確かに😲
わざわざ混んでる休日に、高価なガソリン代を払ってマイカーを使い、渋滞にイライラしながら巨大なモールに行くより、ネットショッピングで済ませたり、旅行にいくならできるだけ公共交通を利用して行けばいいだけですからね。
またレンタカーやカーシェアなら随時利用料が発生し、固定費のマイカーと違い車利用のコスト意識も芽生えます。
そうはいってもマイカーがないと不便では?と思う方もまだまだ多いことでしょう。
しかしよく考えてみれば、LRT沿線には一通りの街で楽しめる施設が直結しています。
巨大ショッピングモールのベルモールも沿線にあり、映画を満喫できる巨大シネコンやフィットネス、温泉施設とも連携しているので、エンターテイメンも充実しています。
LRT沿線はJR宇都宮駅までも直結され、首都圏に遊びに行ったり、西側の中心市街地でお酒を飲む飲食を楽しむことも気軽にできます。
開通後はLRT沿線の不動産需要がますます旺盛になることは間違いないでしょう。
★荻原功太朗の業務について★
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