→前々回 【Vol.1⭐祝⭐宇都宮LRT8月26日開業が決定!】新たな公共交通で街はどう変わるのか!?
→前回 【Vol.2⭐祝⭐宇都宮LRT8月26日開業が決定!】新たな公共交通で街はどう変わるのか!?
今回はLRTがの着工が始まってからと開通後を踏まえた今後の不動産開発の行方について考察したいと思います。
まず、すでに沿線の工業団地では次々と大型投資が行われれている事実をお伝えします。
過去記事→【LRT開発の経済効果か!?】キャノンが宇都宮市に新工場!投資額はなんと!?
→中外製薬、宇都宮工場に500億円投資 先端バイオ医薬品製造(下野新聞)
さらに、新規で販売された工業用地の売れ行きも好調です!
→工場立地35件で全国7位に 22年県内 面積は11位に上昇(下野新聞)
LRT沿線の『芳賀第2工業団地』も完売するなど、新たな公共交通が整備され、企業の立地環境が奏功し、売れ行きが好調だったとみられています。
東京一極集中で首都圏の拡大が続くなか、北関東3県は衛生県として、物流センターや工場用地の需要が高まっている流れもあります。
北関東3県を見ると、栃木県の都道府県別の順位は工場用地の立地件数が前年の11位から7位に、面積は17位から11位にそれぞれ上昇しました。
隣県の茨城県はなんと!立地件数60件(全国2位)、面積116ヘクタール(1位)。群馬県は立地件数39件(6位)、面積32ヘクタール(18位)と北関東3件がいずれも高い位置を占めてます。
北関東は首都圏からのアクセスが良好で、工場用地の人気が高いです。
そのなかでも宇都宮市はLRT開通で、新幹線停車駅と便利な次世代型の公共交通が連携した、アクセス環境で他の工業団地とは一線を画す差別化ができることになります。
渋滞を回避して通勤できる環境は、従業員の確保に大きく貢献し、マイカーを持たない首都圏や都市部からの移住者の確保にも大きく寄与することになるでしょう。
職と住をつなぐ環境が整備されることから、開通前からLRT沿線でのマンション開発が活況を呈しています。
開通後も、マイカー通勤からLRT通勤に切り替えする方々の引っ越しや、県外や市外から新たに就職で工業団地に来る方の受け皿として、沿線の住宅需要は旺盛だとみています。
すでに不動産取引の現場では、実質レート地価は大幅に上昇しているのを実感しています。
LRT停留所徒歩圏の土地はそもそも売り物件が少なく、日当たりや、道路条件の悪いような土地でも、けっこうな高値で売買が成立している事案もあって人気があります。
今後は高齢化率も高まることから、高齢者が市内で交通アクセスの悪い場所から沿線へ引っ越しする人が増えたり、県外からマイカーなしで生活できる便利な場所を求めて移住を検討するような人たちも増えることになるでしょう。
宇都宮市は生活物価と首都圏との距離のバランスが良いので、今までネックとなっていたマイカー依存の問題がLRT開通で緩和されれば、街の魅力が大幅に高まることになるのは間違いないでしょう。
観光客の増加も期待できる
LRT開発が争点となって街の意見が2分していたときに、『どうしてバスではだめのか?』との意見も数多くありました。
このようなバスとLRTを同一視する発想は、通勤や観光客の立場を全く考慮しないものです。
マイカー通勤でストレスなのが、渋滞に巻き込まれ、職場到着までどれくらいの時間が掛かるのが読めないことです。
また、観光客にとってはそもそも街の町名や施設の配置を全くわからない状況で、複数ある行き先の乗り場で路線バスを乗りこなし、目的地に行くのは非常におっくうです。
LRTは乗り場や行き先が明確で、時間もしっかり読めることから、観光客にとって利用しやすい公共交通です。
Suica等の交通系ICカードで気軽に利用でき、餃子を食べ歩くにしても、JR宇都宮駅を利用して来訪して、そこからLRTを使って街の東方面へと足を伸ばす方が非常に増えることになるでしょう。
観光客の滞在時間も増えることになり、宿泊客の増加にも寄与することになるのは必然です。
JR宇都宮駅周辺のホテル需要も増えて、沿線のロケーションの良い場所にも宿泊施設の不動産開発が行われることも十分考えられます。
個人的には、LRT沿線の停留所近くの民泊や飲食店開発にビジネスチャンスがあると見ています。
LRT沿線に新しい餃子屋さんが増えると面白いと思っています。
温泉や買い物等エンタメの集約しているベルモールへLRTを使って遊びに行く観光客も増えるでしょう。
今まで観光客の足は街の西側の中心市街地にしか向いていませんでしたが、LRTが開通することで、街の東西で人の循環が増えることになります。
そもそもLRTに乗ることそのものが、観光アミューズメントとして大きな目的になります。
LRTが走ることで街の景色も一変し、近代的で先進なイメージの街に映ります。
ドラマや映画の撮影等で使われる機会も増えることでしょう。
北関東はマイカー依存で、どこか垢抜けないイメージが定着している雰囲気を打破し、LRTが街のブランド力を大いに上げる起爆剤になります。
全国的にみて、路面電車の新設はなんと75年ぶりです!
既設の路線を改築するのではなく、ゼロから作ったLRTとしては全国初となります。
LRTがあることで全国ネットのニュースにも街が取り上げられるケースが増えています。
必死に多額の予算を使って、わが町PRをしている自治体もたくさんあるなか、無料で全国に街の魅力を伝えてもらっているようなものです。
LRTがあることの広告効果だけでも相当な経済効果を生んでいます。
いずれにしても、8月26日のLRT開通で宇都宮市が全く新しい街としてバージョンアップし、全国から注目され、ブランド力も大きく向上し、新たな発展のステージに入ることは間違いないでしょう。
また開通後、メディア等に取り上げられ注目を浴びているうちに、LRTを早期に西側延伸し、宇都宮市の長年の課題である街の東西を公共交通で連携させ、さらなる街の発展に寄与して欲しいと願ってやみません。
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