シャープが国内の家電生産を大幅に縮小し、栃木工場(栃木県矢板市早川町)での液晶テレビの生産を打ち切る方針を固めたのは2018年。
撤退が決まる前から騒がれていて、2015年には下野新聞で号外も出ました。
栃木工場は日本の家電産業が競争力を失うのに合わせて、段階的に生産規模を縮小していました。
「矢板といえばシャープ、シャープといえば矢板。」工場は矢板市の象徴でした。
2018年、12月末で栃木工場での液晶テレビの生産を終了し、工場は未利用に。
もはや外資となってしまったシャープ。。
あれから4年の歳月が過ぎましたが、未だに工場跡地の再利用は進んでいません。(^_^;)
工場跡地の未利用地の売却が検討されていますが、、
建物の解体撤去費用が概算でなんと!
50億円の巨額に!
未利用地の価値は路線価から単純計算すると約16億円で、建物の取り扱いが売却の鍵となりそうです。
矢板市は2020年1月に、シャープに更地化費用の精査を要望し、土地代金より解体撤去費が高額になる場合、市が差額の一部を負担することも検討しました。
しかし、、
敷地内の既存道路を市が整備したと仮定した場合の費用分などを補助する考えだったが、話は進まなかったもようです。(T_T)
矢板市の斎藤市長は、
「建物全てを解体撤去するのではなく、リノベーションなども想定し、シャープと連携した企業誘致を進めていく必要がある。」
などと説明しています。
工場跡地は土壌の薬品汚染などの問題があることも多いので、実際に再利用しようとすると建物解体費用だけでなく、土地の浄化費用が追加で必要になる可能性も十分に考えられます。
現実的に考えると、長年工場として使った土地を再利用して儲けを出すのは至難の業だと思います。
巨額の撤去費用や土壌改良を行うなら大赤字になりそうなので、なかなか話が進まないのでしょう。
そのままほったらかしにして放置されてしまうのも地域としては困りますし、かといって巨額の費用負担を矢板市が行うのも難しい。。
この問題に出口はあるのでしょうか。
少子高齢化が急速に進行している日本の地方では、ショッピングモール、マンション、工場等も空き家、廃墟化の時代が始まっています。
これからますます地方都市間での格差によって、街の風景も一変していくことになるでしょう。
★荻原功太朗の業務について★
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