同じ地方都市としてマイカー依存による街のスポンジ化はどこも同じで、熊本市でも問題になっているようですね。。(^_^;)
県内バス全無料化「1世帯月1000円負担で可能」 熊本で1日やってわかったこと(乗り物ニュース)
この実験面白いですよね〜(*_*)
普段、マイカーしか乗らないような人も、『タダだったら乗ってみる!』ってことで、、
バスがのきなみ超満員って!!
タダにしたことで、電車とバスの利用者数が普段の2.5倍にもなったとのことです!
無料パワー恐るべしですね。(*_*)
さらに、中心市街地に来訪したひとも普段の1.5倍になり、ランチタイム時間に限ってはなんと2倍の数の人が訪れたのことです。
興味深いのは、普段は公共交通を使わないマイカー依存者の利用がなんと全体の36%、3人に1人以上を占めていたという驚きの結果でした。
その結果に比例して、普段は渋滞する道路がなんと59%も渋滞の列の長さが短くなりました。
渋滞は減るし、街に活気は出るし、歩く機会も増えて健康にも良いし、いい事ずくめです!
その上、マイカー維持の負担がなくなれば、生活にもだいぶゆとりができることになります。
この実験の結果に割りを食ったのは、完全に郊外のショッピングモールでしょうね。(^_^;)
しかも、驚くことに熊本県の世帯数で計算すると、1世帯あたりわずか月額1000円でバスを乗り放題にできるということです。(*_*)
記事にありましたが、たしかに栃木県なんかでも同じような政策をしたら、そもそもバスや公共交通が近くにない方には一見不公平にみえるかもしれませんが、実際は全く逆です。
てか、、今まで地方都市がマイカー依存で、スポンジ化、拡散したことの大前提が郊外の土地の税金が安いからです。
本来はショッピングモールのような郊外の大規模商業開発には、中心市街地や商業地と同じくらいか、遜色ないくらいの税金をかける必要があったのです。
また、人口密度の少ない、調整区域や郊外の宅地なんかにも、インフラ維持コストが高額になることから本来はもっと高額の固定資産税の負担をしてもらうことが極めてフェアな税制だと考えます。
それだけ、今まで街の中心部に固定資産税の高負担を担わせて、その分を郊外の人口密度の低い場所の住民に還元していたことになります。
人口が増加していた時はそれでも良かったのですが、日本中で人口減少が本格化してきた今、人口密度の低い場所への固定資産税の増税は当然に行われていく政策になっていくでしょう。
そうでなければインフラの維持がどんどん困難になっていきます。
この辺りのことは以前、水道事業のブログを書いているので是非そちらもお読みください。
→【驚愕の事実!水道料金はこんなに違うの!?】宇都宮市のランキングをチェックしてみたら!?
よく『街のスポンジ化の何か問題なの?』って方がいるんですが、、、そもそも都市としての効率が悪いことに付きます。
マイカー依存でみんなが無秩序に住みたい場所に住むことで集積が進まず、道路の整備、上下水道の維持などに多額の費用が必要になります。
東京のような大都市は、人口密度も高く、インフラの維持費も一人あたりでみれば相当安くなります。
同じレベルのインフラを人口密度の低い地方都市で行うためには街の集積が不可欠なのです。
街のスポンジ化、拡散が進むことで、大都市圏とのインフラの格差はどんどん進んでいくことになります。
その結果として、大都市圏はどんどん便利なり、地方都市はすかすかの都市になりマイカーがなければ何もできない状態となり、街の魅力をどんどん失うことのになります。
残念ながらその状況が続き、若い世代や勢いのある企業ほど、大都市を目指してしまう結果となっています。
とにかく、一刻も早く、街の拡散とスポンジ化に歯止めをかけて、街を集積してインフラの開発を集中させないと、地方都市は大都市圏に吸収されて、いずれ滅んでしまうことになるでしょう。
いまならまだ、バスや鉄道路線が生きていますから、できるだけ早くマイカー依存から大都市型の公共交通中心の集積型の都市に向かってトレンドチェンジするのが良策でしょう。
北海道のように廃線が相次いでしまってからではどうにもなりませんからね。
宇都宮市も2022年にはLRT(次世代型路面電車)が開通しますから、LRT、バス、宇都宮市内を走るJR線や私鉄をすべて無料にするくらいのダイナミックな政策を打てれば、コンパクトシティ化も一気に進むことになるでしょう。
『公共交通無料の財源は?』と議論になりそうですが、、熊本県の試算で1世帯月1000円なら、栃木県や宇都宮市でも十分可能なはずで、人口密度の少ない宅地や郊外のモールの課税を見直すことと、街の集積によるインフラ維持コストの低下で十分実現可能だと思います。
いずれにしても、LRTと路線バスの無料化の実験は、宇都宮市でも是非一度チャレンジする価値のある面白い試みであることだけは間違いないでしょう。
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