【賃貸の黒船現る!?インドホテル大手OYOが日本進出!】家具家電付きスマート賃貸は普及するのか!?

2019年2月25日月曜日

不動産ビジネスあれこれ 不動産投資・大家さんネタ

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ソフトバンクが出資しているインドのホテルベンチャー『OYO』(オヨ)がホテルではなく、日本の賃貸市場に進出すると公表しました!!




ヤフーとOYOの提携が創出する新しい不動産賃貸の“かたち”

物件を借りたい方にとって画期的なのは、なんと!!

数日間の試し住みができるということです!!

もちろん、敷金・礼金・手数料も0で、家具家電付き、ネット、光熱費込も賃料に込みということで、手間なしホテル感覚で住めるコンセプトのようです。


OYOのサイトはこちら→OYO LIFE



物件を借りたい人達にはとても画期的なOYOのサービスですが、、、


結局、OYOが提供するサービスは、不動産オーナー向けのサブリースのようです。

要は、大家さんから物件を借り上げて、第三者に又貸しする仕組みです。



OYOのコンセプトは、

家を借りるのも退去するのもスマホ一つ。

1ヶ月単位の契約で、家具家電付きだから、旅するように暮らすことも夢じゃない。



つまり、、、

OYOがやることは!?レオパレスがやってるサービスと一緒では??(*_*)


レオパが炎上したこのタイミングでのサービスリリースの発表ときたーー!!(*_*)

陰謀論を勘ぐってしまいそうな、絶妙なタイミングですねwww



レオパとの違いは、既存の物件を大家さんから借り上げてサブリースすることになることでしょうか。

借りる側にとっては画期的ともいえるサービスになるでしょうが、、、

貸す側のオーナーにとってはどうなのでしょうか??


OYOがやるサブリースでは大家さんから長期で物件を借り上げるため、今貸している賃料より少なくとも20%近くは割引がないと採算が合わないと思います。

相場なりの賃料でサブリースするなら、OYOの提供するサービスは相当割高になるので借主側からすれば、今までどおりの賃貸契約を結んだ方が安くなるでしょう。

サブリースで長期借り上げを武器に、相場より安く物件を借りるとなると、大家さんは空室リスクがなくなる分、安定運営と引き換えに、収益は減ることになります。

この点を考えると立地の良い人気物件の獲得は難しいと思います。

黙っていても満室を維持するような物件はサブリースの必要性がないですからね。


そして、もっと気になったのが、既存物件にOYOが提供するサービスの入居者と、今まで一般の賃貸契約で入居する人が共存することになることです。(*_*)


数日間の試し住みができることや、引っ越しが容易な物件なため、民泊で起こった既存住民とのトラブルが起こる可能性も十分考えられる。

コンセプトの『ホテルように部屋を選ぶだけ。』ということになると、共用施設やゴミの出し方なんかもルーズになりやすいのでオーナーとしてそこも心配になるだろう。

ホテルのよう住もうとしたころで、、、もともとフツーの賃貸物件ですからね。。。(^_^;)

一棟まるごとOYOのサービスで運営される物件ならいいが、、、共存は危険では!?

これが、日々物件を管理している不動産業者の私の立場から考えられる本音です。


一棟まるごとサブリースを提供しようとするなら、地主さんを口説いて、レオパ同様に新規に建物を建ててもらうしかないだろう。

日本の借家法は借り主が強力に守られているので、簡単に追い出しできないですからね。(^_^;)


そうなると、、日本で一番くらい泥臭い営業合戦の戦場に人海戦術で挑むしかない。


地主さんの多くはITリテラシーの低い高齢者中心ですから、、、ITだけで突破するのはほぼ不可能な戦場なんです。(*_*)

こんな泥臭いところIT管理でイノベーションを起こそうとする試み!?


すごーく面白いサービスなんだけど、、、

結局サブリース前提な企画なんで、どれだけ地主さんを口説けるかの勝負になるんですよね。

そうなると、、、ITだけでは無理で、地味で泥臭い営業戦を戦わなければならないでしょう。



いつも思うのですが、、、不動産テック起こす時に、絶対にやっていはいけないのが、既存の不動産業者を敵にまわすような仕組みなんですよ。。

業界の外にいる方々はITやAIやIOTを使えば、不動産業界を簡単に変えられると思っている人って結構多いんですが、、、

それは幻想です!

膨大な数の不動産業者を味方にしなければ、不動産テックは起こせません!


正確に言うなら、ITを使い、既存の不動産業者を巻き込めば不動産テックは成功するのです。


コンビニ店舗の2倍以上もの数がある不動産業者を敵にするような不動産テックはそもそもスケールしないんですよ。

それだけ、巨大な組織であり、そこが不動産という情報の核を握っていて、ITを使ってこねくりまわしたところで、最後は人間臭く、泥臭い営業の修羅場を超えないといけないマーケットなんです。



今回のOYOのサービスも既存物件のサブリースということですから、賃貸物件を管理している不動産業者とオーナーを取り合うことになってしまったら、物件の取得は相当困難だと思います。

管理会社は入退去がないと旨味がないですからね。。。(^_^;)

不動産業界にいたことのある方ならわかると思いますが、管理をひっくり返すのは至難の技なんですよ!

資産家は保守なんで、新しいものに飛びつくのとは正反対の経営スタンスですからね。

だから常に大きなトラブルでもなければ現状維持で、リスクを取りません。

そう考えると、サブリース物件の獲得だけでもコストは膨大になってしまうので、儲けを出すのは大変でしょうね。


日本で不動産テックがスケールしないのって根本的に既存の業者が非効率だから、『ITで簡単に潰せる!』と考えてビジネスモデルを設計するところなんですよ。

不動産業界をITで変えたいなら、不動産業者を巻き込んでうまく『ハメる』ことしかないんです。



今まで『ヤフー』がリリースした不動産テックビジネスはことごとく失敗してますからね。。。

今回、日本進出を公表したOYOも、どのくらいの数のサブリース物件を確保できるかが勝負でしょうね。

しかし、ビジネスを始める以前の物件確保が相当苦戦するのは目に見えています。

さてさて今回もどうなることやら。。。(^_^;)


★荻原功太朗の業務について★

私、荻原功太朗(宅建士・不動産コンサルティングマスター)は資産家の皆様を対象とした、投資物件の限定情報のご紹介、コンサルティング業務を担当致しております。不動産売買のご相談についても、ご指名頂ければ対応させて頂きます。
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宅建士・不動産コンサルティングマスター。株式会社サンプランの荻原功太朗が運営。速読を使いこなし、年間200冊以上を読書する活字大好き人間です。

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