【シングル生活の老後はきびしい。。】高齢者が賃貸物件を探すのは困難な現実とは!?

2017年9月22日金曜日

宇都宮市の不動産と街の動向 不動産ビジネスあれこれ 不動産投資・大家さんネタ

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普段、ほとんどテレビは見ないのですが、テレ東の【ガイアの夜明け】をたまたま見ていたら、高齢者になると賃貸物件を探すのが困難な特集をやっていました。

どう生きる? "シングル"社会(ガイアの夜明け 公式HP)


皆様はご覧になりましたか?




宇都宮の不動産業界でも、最近はシングル高齢者の問題が多く見られるようになりました。

番組内では、賃貸オーナーがシングル高齢者を敬遠している現実を取り上げていましたが、宇都宮市の物件でも同様なのが現実です。


高齢者向けに賃貸物件を探してあげる志は、素晴らしいと思いますが。。。
現実的には、この部分は民間でなく、公の仕事だと実感してます。


印象的だったのは、番組内では、身寄りのないシングル高齢者は
『孤独死とその後のごみ処理だけが問題で、長期入居してもらえるから悪くない!。』

みたいなことを言っていましたが。。。
賃貸物件を管理する立場からするとシングル高齢者の問題はそう単純ではない!


うちの管理物件でもあるのですが、高齢入居者の問題は孤独死に限らない。

まずは、生活費の問題だ。
家賃なんかを滞納し始めても仕事はできない。
行くところがない。。

そうなると、生活保護にならざらる得ない。


その後、行くあてもなければどうするのか??


生活保護の申請のサポートまで管理会社がやるとなったら本当に大変だ。


月々家賃が3.4万円で、身の回りのサポートまでやらされたら、会社がもたない。
民間企業はボランティアしてる余裕はないので、入居させてトラブルが起こったら大赤字になる。


さらに、孤独死以外の問題を全く考えてない。

昨今は、程度の差こそあれ、シングル高齢者の痴呆の問題が急増している。

家賃を払ってないのに、払ったと言ったり。。
(口座の記録が残ってないことを説明するにも一苦労。。。)

夜中に大声を上げたり、奇声をあげたり。。
その結果、一般の入居者が退去してしまう。。

痴呆により、近隣とのトラブルを起こすケースも急増しているのが現実です。


このような問題を、営利目的で運営されている民間の不動産会社やオーナーに負担させるには限界があります。


シングル高齢者の問題は本来は、市町村など生活保護を管理するような公的なセクターの仕事でしょう。


番組に出ていた、客付けだけをする不動産屋は入居さえさせてしまえば、そこで仕事が終了です。

その後は、管理する大家さんなり、管理会社なりが、ものすごーく大変なことになるリスクを負うことになる。



最近、このようなシングル高齢者の問題についてご相談を受ける機会が急増してます。


先日もあるオーナーから、

『老朽化して倒壊しそうな危険な物件なので、取り壊したいの。でも、高齢のシングル入居者が他に行く場所がなく出ていってくれないので困っています。。。』

なんとかしてほしい!とのご要望でした。


しかし!!このような問題を解決するのは非常に困難です。

まず、番組でもあったように引越し先を見つけるのが大変だ。

そして、引っ越した先で問題を起こされると、入居者を斡旋した私も責任を負わされかねない。


高齢者の転居の斡旋は、軽度でも痴呆の兆候があったり、身内もいなかったりと、他のオーナーに重い責任や負担だけを押し付けるようでならない。

結局、そういった高齢者受け入れたオーナーがまた同じ悩みを抱えるようになる。


そういったことを経験しているから、最終的に市の生活保護者を管理するような部署に相談せざる得ない。

民間で受け入れてくれるところがなければ、最終的には公営の住宅で受け入れるしかないのが現実だ。



人口にボリュームのある団塊ジュニア世代には独身者が数多くいる。

将来の老後のことなど今は考えられず、気楽な賃貸生活を続ける方も多いだろう。

『空き家が急増するから、賃貸生活は老後も安泰!?』なんて思っていたら大間違いだ!

気楽なシングル生活にも、最後は人生の終活を迫られる場面が必ずくることを覚悟しなければならない。


貸す方の立場で考えれば、非常に大きなリスクを負ってシングル高齢者を受け入れるのは、はっきり言って割に合わない。

多大なリスクを負うなら、空室のままの方が良いと考えるのもよくわかる。



志は立派でも、民間にできることには限界がある。

少子高齢化とシングル社会の進展が、住宅の面から問題を突きつけている。

今後、公的機関におけるシングル高齢者への負担は増すばかりた。

先進各国では尊厳死を含め、高齢者の終活に関する法整備や環境が日本よりもはるかに進んでいる。

日本でも、高齢者の終活に関する議論を早急に進めていただけるよう、期待したい。

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