まさかの火事でも。。旧法借地権の恐ろしさ!?

2016年6月24日金曜日

不動産ビジネスあれこれ

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友達からの連絡にびっくり!!


お家が火事になって、ほぼ全焼してしまったとのこと!!


幸い、けが人がいなかったので良かったのですが。。








一部の建物は残ったもののほぼ全焼してしまったようで。。





皆様が、土地取引を行う権利の大半は所有権の取引になりますが、


この火事になった建物が旧法借地権の設定された土地の上に建っていたから大変なことに!?





そんなわけで、この土地をどうしたらいいか相談を受けました。





旧法借地権とは?



大正10年から平成4年までの約71年間続いた法律で契約された土地を貸りる権利。



地主さんから土地を借りると、契約更新を続けることで半永久的に契約を継続することが出来るのです!


つまり、わずかな地代を払えばその土地を半永久的に使える!





とても強力な権利で、もし地主さんと契約更新でもめても。。。


借地上に建物がある場合には借地契約は自動的に更新され、これまでと同じ条件で更新したものとみなされます。






なぜ、こんな不利な契約を当時の地主さん達は結んだのか?疑問ですよね??




それは、

戦中~戦後、間もなくは土地価格が安く、土地を貸すことにより現金収入(地代収入)が入ってきたので十分メリットはあったのです。


しかし、高度経済成長期を経て土地価格が高騰してくると事態は一変!



割安な地代で、半永久的に返ってこない借地は地主さんから好まれなくなり、全国的に借地の新規供給量は大幅に減少したのでした。。


まさか、こんなに土地の価格が上昇するなんて、当時の地主さん達は想像もしなかったのでしょう。



この旧法借地権には価値があり、都心などではものすごい値段で取引されています。




今回のご相談のケースでは、すべての建物が焼失したわけではないですが。。



この権利にも弱点がありまして。。


新たに建物を建替えや増改築をする際には、地主さんの承諾が必要になるのです。

当然、素直に応じる地主さんはほとんどいません!




それで、友達からもう土地を返さないといけないのかと相談されたのですが、


しかし! ここにも裏技があって、


建替えは許可がいりますが、許可を出さぬ地主に代わって、
裁判所から許可を取ることができます。


これにより裁判所が
建替え(増改築も可能)の許可と承諾料を決めてくれますので工事可能になるのです!




とにかく借りてる人が非常に有利な契約&権利なのです!


いろいろ説明して、友達に喜んでもらえたのでよかったです。




しかし、逆の立場の地主さんからのご相談でしたら、お手上げの案件になります。。。






この旧法借地権を持っている皆様は、ものすごい資産になるのを気づいてない方も多いです。


ちなみに、国税庁が発表している路線価地図には借地権割合が記載されています。

これによると多くの住宅地は借地権割合が70%です!
これは借地人の権利が70%という事です。従って地主の権利は30%しかありません。


感覚的には逆だと思うのですが。。。まさに借り得ですね。

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宅建士・不動産コンサルティングマスター。株式会社サンプランの荻原功太朗が運営。速読を使いこなし、年間200冊以上を読書する活字大好き人間です。

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