突然ですが、魅力ある街って?
皆さんはどんな街のイメージを描きますか?
私は、老若男女が安心して自由に行き交うことができ、人々でにぎわい、活気があふれる街をイメージします。
地方都市に圧倒的に足りないもの・・・
それは人の流れ、人流です!
人と人が行き交うところに、コミュニケーションが生まれ、活気が生まれる。
かつては宇都宮の街も、毎日、人でにぎわい活気がありました。
今では、年にたった2日、「宮まつり」のときだけ、中心市街地には活気があり、ドキドキ感があります😅
「宮まつり」に行くと、『この街に、こんなにも人がいたんだ?』と、驚かれる人が多いのではないでしょうか。
何もこれは宇都宮に限ったことではなく、日本の地方における、共通の課題です。
しかも、日本中で少子高齢化が進行し、人口減少が始まったことから、地方の衰退は加速しています💦
地方都市の衰退、最大の要因とは?
地方都市に魅力がなくなり、活気が失われた最大の要因は「クルマ社会」の浸透です!
「クルマ社会」では、各お店毎に駐車場があるのが当たり前になり、お店は都市の郊外に点でバラバラに配置されるようになりました。
都市に暮らす人の住まいも、マイカーでの移動だけを想定すればよくなり、無秩序に拡張されスポンジ化してしまいました。
そりにより、都市中心部は衰退し、公共交通も衰弱してしまいました。
今では、車を利用できない交通弱者への配慮は後回しにする思考も横行し、マイカー依存した都市ほど、歩行者より自動車主体の道路設計になっています。
なにかもがクルマ優先となり、歩く人は二の次に😅
宇都宮市のLRTに反対する思想は、マイカー依存症!?
現実問題として、自動車に乗れるようになったら、ドアtoドアで目的地まで歩くことなく移動できるので大変便利です。
LRTのような公共交通を利用するなら、駅まで歩いて、電車を待ち、乗車し、また駅から目的地まで歩かなければなりません。
途中、乗り換えがあれば駅構内でも歩く必要があるし、その上、出発地から到着地までずっと立ちっぱなしになるかもしれません😅
車での移動に慣れきった方ほど、どっぷりマイカーに依存し、いまさら宇都宮市で新たな公共交通としてLRTを整備することに意味を見いだせず、反対していたことは当然だったのかもしれません。
しかし、「クルマ社会」は、自動車に乗れない交通弱者である、全国民30%あまりにものぼる多くの人たちをまったく無視することでもあります。
また、免許を持っていても、金銭的な問題等でマイカーを所有できない方や、車の運転が苦手な方も数多くいます。
もしかしたら、宇都宮市のような地方都市に暮らす方々の多くは、どっぷりマイカー中毒になってしまっていて、交通弱者の存在を忘れていたり、移動手段の違いによる様々メリットを理解できなくなった「選択弱者」だったのかもしれません。
税金で公共交通を整備することに反対することは、街から交通弱者を排除し、弱肉強食な思考を強要することにもつながります。
だれもが自由に移動できる都市こそが、成熟した豊かな街です。
ハッキリ言ってしまえば、マイカーに依存した街って、魅力を感じられないんです!
街を歩く人をほとんど見かけず、街から人の気配を感じない場所では、日々の生活環境にドキドキも活気もありません。
街に魅力がないから、若い世代がどんどん魅力ある大都市に移動してしまう💦
都市における魅力の原点は、人々が行き交い、日々の生活で感じるドキドキ、コミュニケーション力ではないでしょうか。
学生当時の私は、このような漫画を読んでは、魅力ある都市型スクールライフに憧れていました。
(高校生のときは、土砂降りでも自転車で30分かけて通学していました😭)
LRTが変えた宇都宮の都市コミュニケーション力!
「クルマ社会」の浸透で、活気を失った宇都宮の街も、LRTが開業してから、様変わりし始めました。
JR宇都宮駅周辺や沿線では明らかに、人流が増えています。
特に、LRT開業のタイミングで再開発も完了した、JR宇都宮駅東口の活気は見違えました!
移動の自由が増え、人と人が行き交い、常に人が滞留し、新たなコミュニケーション生まれやすい場所となりました。
街をウロウロし、誰かと話をしなくとも、誰かがそこにいてくれるだけで、人は安心したり、刺激をもらえたりして、生きる喜びを感じられると思いませんか。
新たな公共交通を整備したことで、これまで移動の自由を制限されていた交通弱者の方々が、街へにぎわいをもたらしています!
人々の活気が経済を動かす
多くの人たちは活気があり、にぎやかな場所が大好きです。
宇都宮でも「宮まつり」の日に、中心市街地を訪れれば、だれもが何だかソワソワ、ワクワク、ドキドキし、多くの人たちが行き交う中から、活力をもらえてるのを実感できるはずです。
それだけ人流には、想像以上のパワーがあります。
外国人には、渋谷のスクランブル交差点が観光名所になっています😮
人がたくさん集まる場所ってだけで、世界中から人々が押し寄せています!
そして、人流は経済も動かします。
なぜなら、人が集まるところには、お金も集まるからです。
宇都宮市では、中心市街地より、人の集まるようになったJR宇都宮駅周辺の方が、地価がが高くなりました!
人流が絶えず流れ続けるようになったことで、街に活気が生まれ、民間投資が促され、駅前は経済の好循環が起き、地価も上昇を続けています。
逆に、人流が衰え、街から人を見かけることが少なくなった、中心市街地は、経済が衰退し、地価の動きもかんばしくありません😓
地方都市では、外に全く人が歩いていないのに、人気店なんかに行くと人が溢れていて、びっくりするようなことがよくあると思います。
どこでもドアtoドアの「クルマ社会」では目的地以外の周辺に人流が生まれにくく、街全体に経済の好循環が波及しにくいのです。
人口減少が進む地方の厳しい現実
地方では、人口減少が顕著になる前まで、「クルマ社会」の弊害も、それほど気にされていませんでした。
街が無秩序に拡散し、スポンジ化していても、人が増えているうちは、何とかなったからです。
しかし、地方で人口減少が目に見えて進むようになると、状況は一変します。
人口減少の影響で、これから日本中で、4割にものぼる自治体がいずれ消滅するとの予測が出ています!
消滅を避けるために、各自治体とも必死で、若者やニューファミリーの獲得競争が、熾烈を極めて行われるようになり、経済力と魅力のない街はいずれ消滅せぜる得ないことでしょう💦
日本中の地方都市で、中心市街地の空洞化や魅力ある小型店舗が衰退してしまい、どこもかしこも同じような景色とお店ばかりの、魅力を感じられない街だらけになってしまいました😭
写真を見てもわかるように、どこの地方もクルマばかりで、通りに人が歩いていません💦
街が無秩序に拡散し、スポンジ化したことで、公共交通が衰退してしまい、交通弱者が暮らしにくい場所となってしまったことで、人も企業もどんどん大都市へ引き寄せられるようになってしまいました。
この状況を打開し、魅力ある地方都市となるための鍵は、「脱クルマ社会」への意識改革です!
宇都宮市内でもまだまだ、LRT沿線以外に住む方々の多くは、マイカー依存症となっており、クルマ以外の移動方法がわからない、移動手段の「選択弱者」である可能性が高いです。
何かきっかけを作って、マイカー以外での移動機会を持ってもらうことで、意識改革を行っていくべきでしょう。
そのための施策として、定期的に電車、バス、LRT等、すべての公共交通無料デーとJR宇都宮駅周辺と中心市街地でのイベントを組み合わせたりするのが、有効かと思います。
いずれにしても、これからの時代、街の持続ある成長と存続を維持するためには、「脱クルマ社会」への移行と都市のコンパクト化は避けられません。
「宮まつり」とはいかないまでも、常に街ににぎわいがあれば、これから伸びるインバウンド需要もキャッチでき、宇都宮への民間投資も促され、街は継続して発展していくことになるでしょう。
これからLRTが西側延伸し、今はJR宇都宮駅周辺に偏っている人流が、中心市街地にもスムーズに流れるようになり、街全体が新たな段階に成長して行くのを期待したいです🙌
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