NHKのテレビドラマ正直不動産2が人気のようですね。
満足度の高い冬ドラマランキング2024年(ハフポスト調べ)によると、数あるテレビドラマのなかで満足度3位のようです。
突然ウソをつけなくなった不動産営業マンが主人公となり、ドラマになるくらいですから、現実世界で全くウソをつかない正直不動産は皆無です😅
過去ログ→ 【現実に存在するのか!?正直不動産!】宇都宮市の不動産業界の闇について考えてみたら・・!?
何事も本音と建前があるのが世の常です。
ウソではないけどウソに限りなく近いことを言って、仕事を取ろうと不動産業者が必死になるのが、不動産売却の価格査定です!
栃木県内に本店登録している業者だけで現在1336業者もあり、本店登録が栃木県でない業者もいるし、支店がたくさんある業者さんもあるので、宇都宮市だけでも店舗数だけ見れば相当な数の業者が日々熾烈な営業合戦をしています。
競争が激しく、さらに成功報酬という特殊な、売上形態の業界だけに、どうしても本音と建前の乖離が大きくなりがちです。
また、ユーザーは不動産取引の経験がないに等しい人ばかりなので、情報格差が大きく、業者の甘い話に乗ってしまいがちなのも、誤解を生む原因となっています。
そもそも不動産の価格査定にはあまり意味はない
だれだって自分が所有している物件の現在価値は気になるものです。
宇都宮市内の物件は、LRTも開通し、沿線の地価が高騰していますから、自分の家も影響があるのか等が気になって、「あまり売る気はないけど、とりあえず今の価格を知りたい」となる気持ちも理解できます。
不動産業者が行う査定はほぼ無料ですし、昨今はネット上で一括査定サイトがたくさんありますから、そこから気軽に査定を依頼するようなケースも増えています。
そこで提示された所有不動産の査定価格が自分の想定より高値だったら、誰だって気持ちがいいものです。
気を良くして、「その価格だったら売ってもいいかな」と、売却に出すようケースもあると思います。
しかし、業者の提示した査定価格で販売に出したものの、待てど暮らせど一向に反響がない😓
このようなケースは日常茶飯事であり、反響もない査定価格に意味がないのは誰の目から見ても明らかでしょう。
絶対に売れる価格を知る簡単な方法とは?
勘違いしてる方が多いと思いますが、売却査定は仲介会社が「とりあえずこの金額で売りに出しましょう」っていう金額であって、その価格で絶対に売れると言う金額ではありません。
絶対売れる金額を知りたいなら買取業者に「いくらなら買ってくれますか?」と査定を依頼するしかないです。
仲介会社の提示する査定額とはかなり差があるはずです。
特に最近は先ほどご説明したように業者間の競争が激しく、仲介依頼を取るために絶対に売れないような金額で査定を出すところがすごく多くなっています😅
専任をとって囲い込みをして売れる価格に下げさせるのが作戦だと思いますが、売主様からみて全然メリットはないですよね。
逆に、買取業者の提示する価格は時価で即現金にできる価格ですから正確です。
なぜ価格査定はウソのような価格がまかりとおるのか?
昨今は一括査定サイトを利用する方も多く、そうなると査定価格の違いで業者の優劣をつけられることになりがちです。
誰だって、一番高値で査定してくれた業者に好感を持ちやすいのは当然と言えます。
だから、不動産業者はありえない査定価格でも、その場で仕事を取るために、高値を提示してきます。
正直不動産のドラマのような営業マンが正直査定を提示したところで、他の業者と相見積もりを取られてたらまず仕事をもらえません。
また、場合によっては売主さんからこっぴどく怒られることもあるんですよ😅
「俺の家がそんな値段な訳あるか!舐めてんのか?」とか、、💦
正直営業マンは、舐めてもなければ大真面目に査定した金額を出すんですが、一旦感情的になられたら、全然話を聞いてもらえないこともよくあります。
怒っても売れる値段は変わりませんが😅
一括査定サイトが普及してから、仲介査定があまり意味をなさなくなってきたのを痛感してます。
一括査定サイトは売主さんから来た、査定依頼の情報を業者に1件、1万〜5万円くらいで販売します。
査定する業者が多ければ多いほど、査定サイトは大儲けです😅
サイト運営者だけに旨味があり、売主さん、不動産業者、双方にとって全くメリットを感じない、一括査定サイトは存在意義があるのでしょうかね〜?💦
舞い上がった売主さんを修正するのは難しい・・
一旦、どこかの業者からありえない高額査定を提示された売主さんは、その価格で売れると勘違いし、舞い上がってしまいます。
だから、できるだけ早く売れるような正直査定を行って丁寧に説明したところで、仕事を依頼されず、正直不動産業者は業界で生き残れないことになります。
こうやってみると、不動産業界全体でウソがまかりとおる体質は、依頼者であるお客様と受託者である不動産業者、双方の問題なのがよくわかると思います。
そして、ことの結末は、売却に出してから一向に反響がなくても、すでに業者に依頼してしまっているので、他の業者に変更するのも面倒になり、渋々ですが、時間の経過と共に価格を修正し、正直価格前後で成約着地となり、取引に大いに不満を感じるケースがほとんどです。
大金が動く場面で、理性を保つのは難しいのか?
不動産取引は大金が動きますから、利害も拮抗し、大きく感情も揺さぶられます。
売却タイミングによって成約価格がうん百万円単位で変わることなど日常茶飯事です。
特に、リーマンショック時のような世界的な経済破綻の影響が及ぶと、価格が急落することもありえます。
提示される査定価格は、「今」の時価をベースにしたものでしかありません。
時間の経過共に相場も急変し、上がることも、大きく下がることも十分に考えられます。
だから、何がウソで、何が本当で正直なのかも、人それぞれで見解がことなります。
良くも悪くも、不動産業界は古の賢者が語った様そのものです。
『香餌の下必ず死魚あり』
こうじのもとかならずしぎょあり
意味:よい香りの餌(えさ)の下には、死んだ魚が常にいるというたとえから、利益の陰にはかならず危険があることをいい、利欲のために身を滅ぼすことをいうこと。
あまり欲張らず、ほどほどの金額で円満に取引が成立していくことに力点を置くほうが、精神衛生上も良い効果があるし、結果的に一番いい線で取引が成立しているケースを散見します。
私個人としても、末永く商売を継続していくために、正直さと現場での色欲との間で、うまくバランスを保ち、中庸さを維持し、悟りの道に近づきたいと常々感じております😅
★荻原功太朗の業務について★
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