変わりゆくJR宇都宮駅東口にいよいよ今年8月開業予定の複合施設の名称が、4月18日の決定しました。
その名は
【Utsunomiya Terrace】
(ウツノミヤ テラス)
名称の決定と同時にシンボルマークも公開されましたが、そのデザインコンセプトは所在地名の「宮みらい」にちなんで「宮」の文字をモチーフに作成されているとのことです。
宇都宮下野新聞SOONでも記事が掲載されています。
JR宇都宮駅東口の複合施設 名称は「Utsunomiya Terrace」に決定_掲載記事はこちらから
JR宇都宮駅東口整備事業は、市が官民一体で進めていますが、複合施設は14階建ての本体と別棟の5階建て立体駐車場で構成されています。
本体部分の延床面積は3万7,400平方メートルで、1~6階部分は商業施設となりお馴染みのスーパーであるヨークベニマルなどが入ります。
商業ゾーンと一部重複しますが、5~14階は「カンデオンズホテル宇都宮」が宿泊施設として活用され、客室数はなんと288室もあります。
オープン予定のテナントの記事はこちら
→JR宇都宮駅東口複合施設にベニマルなど5社決定 20テナント入居見通し(下野新聞)
「Terrace」ブランドは複合商業施設として住友商事が手掛けており、
「Utsunomiya Terrace(ウツノミヤ テラス)」も同様ですが、名称も含め、設計思想には共通する「Terrace思想」なるものがあるらしいのです。
そこでテラス思想により既に建築され活用されている施設を、コンセプトも含め一緒に見てみましょう。
まず神奈川県藤沢市にある「テラスモール湘南」をご紹介します。
この施設は2011 年に開業済みですが、段丘上のテラス空間が特徴です。
2015年4月には日本ショッピングセンター協会が選出する「第6回日本ショッピングセンター大賞で金賞」を受賞しているのだとか。
特徴として自然光の降り注ぐ開放感のあるアトリウムが設けられ、その下に椅子とテーブルが設置され休憩や憩いのスペースとして開放されています。
それ以外にも季節に併せて各種のワークショップやクリスマス・バレンタイン・母の日などの催事場としても活用されているようです。
「空間・光・憩い」がテーマといったところでしょうか。
続いては千葉県松戸市にあるテラスモール松戸です。
テラルモール松戸は2019 年に開業しておりコンセプトは「豊かに・楽しむ・毎日の暮らし」です。
松戸市を中心とした周辺エリアでは最大級の商業施設です。
複合商業施設としてテナント数が多いのは勿論ですが、こちらも「憩い空間」に力を入れているようで、壁面から採光を取り入れた明るい空間づくりが建物の特徴になっています。
続いては京都府京都市伏見区にある「MOMOテラス」をご紹介します。
この「MOMOテラス」開業当初は百貨店方式で運営されていたらしいのですが、
その後に専門店へのコンバージョンをした変わり種です。
特徴としては「テラスモール湘南」と同様、明るいアルコーブを設けているところでしょうか。
2015 年 4 月に「MOMOテラス」として全館リニューアルオープンされています。
最後にご紹介するのが仙台市営地下鉄南北緯「泉中央」駅の目の前にある
「セルバテラス」です。
タクシープール、バスロータリーに隣接した交通利便性の高い立地に位置する商業施設です。
位置的な関係性でいえば最も「Utsunomiya Terrace(ウツノミヤ テラス)」に近いのがこちらのテラスかも知れません。
室内ではありませんが、屋外テラスとして「光」を取り入れ遊歩道と憩いの空間を創出しています。
さてUtsunomiya Terrace(ウツノミヤ テラス)に話を戻しますが、冒頭で触れたように開業は今年度8月。
実際の店舗内イメージは今後、進捗に併せて公開されるであろう情報を待つしかありませんが、設計コンセプトは他の「テラス思想」を取り入れつつもその立地と空間構成、そして宇都宮市のイメージとして「光・憩い・自然・交流」が表現されています。
隣接する「宮みらいライトビル」は1~3階にそれぞれ「風・緑・水」と名付けられた交流広場を設けていますが、それぞれの交流広場からUtsunomiya Terrace(ウツノミヤ テラス)へと出入りできるのです。
今回はすでに開業して活用されている先輩ともいえるテラスをご紹介しましたが、それらの活用状況や知見からデザインされたUtsunomiya Terrace(ウツノミヤ テラス)は、位置的な利便性も有しながら自然を堪能し、そしてそこから人々の交流が生まれるというまさに宇都宮市が全国に向けて先行する「スマートシティ構想」つまり都市部と自然の融合というテーマを体現している施設であるといえるでしょう。
開業までもう少し、待ち遠しい限りです。
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