【宇都宮の実家、売るべきか?貸すべきか?】相続される空き家の解決策とは!?

2024年1月17日水曜日

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仲良くしている税理士と司法書士の先生からのご紹介で、相続予定の実家について相談を受ける機会が増えています。


近くに住んでいてるならまだしも、遠方に居住し、すでにマイホームを購入していたりすると、まず自分で住むことはないので、売るか?貸すか?の2択になると思われがちですが、、


しかし、現実には第三の選択肢として『何もしない!』で放置する方が多いんです!


だからこそ日本中で空き家問題が発生しているのです。



相続した実家に住みたいですか?


幼少期を過ごした思い入れのある実家に両親亡き後、住みたいと思う方がどれほどいるでしょうか?


相談に来る方が多くなっているということは、古屋となった実家には住む予定はないという現れです。


そもそも実家に住みたい人ばかりだったら空き家問題など発生しないですからね。


核家族化が進み、すでにマイホームも持っている方でしたら、相続した実家に引っ越す方は稀でしょう。


空き家の多くは所有者に活用されることもなく、第三者へ売ることも、貸すこともされない実家問題にいきつきます。



空き家の税金が6倍に!重税をかける法改正が行われた!


日本全国で管理不全の空き家が増えていることから、空き家対策特別措置法が成立しました。


昨年の法改正で、自治体に“管理不全空き家”に指定されてしまうと、6分の1に安くなっている固定資産税の特例措置を外して、税を最大6倍に増税されるようになります!


例えば、200平方メートルの土地で不動産価値が1000万円であれば、これまでは約2.3万円の固定資産税で済んでいましたが、管理不全空き家に指定されてしまうと、毎年約14万円支払わなければなりません。


実質年間10万円以上も増税となり、10年間で100万円以上の増税となります。


ここまで課税されると流石に、売るなり、貸すなり、を考えるバイアスが働くのは間違いないと思います。


ただ、管理不全空き家に指定されなければ、ここまで増税されませんから、近所から苦情が出ない程度に管理しておく必要があります。


しかし、ここにも問題があり、空き家を管理するだけでも相当な労力とお金が必要になります。



近隣に住んでいるならまだしも、遠方にいるなら、誰かに家の環境を維持するため、雑草取りを頼んだり、ゴミを整理してもらったりが必要になり、費用もばかになりません。


昨今は、ブルーカラー労働者の人手不足も深刻化しているので、間違いなく家の管理コストが今後さらに上昇していくことになります。


つまり、増税の対象にならなくても、空き家をそのまま維持しておくだけでお金がどんどん出ていくようになるのは避けられないでしょう。


なぜ相続した実家を放置してしまうのか?


そもそも空き家は所有しているだけで毎年税金は取られますし、維持管理も必要でお金は出ていく一方です。


活用する予定もない物件に、どうして相続者はお金を払ってまで空き家を放置してしまうのでしょうか?


空き家問題には、損得勘定だけでは割り切れない、心理的な思い入れが大きく影響しているのです!


実家を放置してしまう多くの方は、それほどお金に困っていない方ばかりです。


ご自分のマイホームもすでに所有していて、両親が所有していた実家だけでなく、金融資産も一緒に相続することになったりしたら、新たに毎年負担があってもそれほど気にならないのが人の心理です。


まして相続には様々な面倒な手続きがつきもので、どうしても相続した実家のことは後回しになってしまいます。


そして、、相続もようやく落ち着いて、両親の遺品整理なんかをしていると、自分が幼少期に長年暮らした懐かしい思い出とともに、家への愛着や思い入れも増していくの人情です。


そうなると、相続前には手続きが終わったら処分しようと考えていた実家でも、、だんだん売ることが両親と自分の幼少期の思い出の場所を手放すような気持ちになってしまうことから、心理的に売りにくくなります。


実家について何かアクションを起こす考えを排除し、『そのうち、そのうち』と放置する方向に向かってしまうのです。


気持ちの整理がついたらどうにかしようと考えても、そのきっかけがなかなか見いだしにくくなります。


これが空き家問題の本質です!


皆さんも実際に想像してみてください。


両親の家でも、祖父母の家でも、思い入れのあるお家を。


そこに住んでいた両親なり、祖父母なりが亡くなりあなたがお家を相続しました。


手続きは大変で、ようやく登記も終わり所有権はあなたのものに。


相続したといっても、そこは思い出のモノだらけのお家。


ちょっとずつ亡くなった親族の遺品を整理していると、あなたと親族の思い出が走馬灯のようにかけめぐる。


いざ売ろうと考えても、思い出がなくなってしまうような気がしてなかなか行動に移せない。


私も祖父母が亡くなって思い出の詰まったお家が壊され、建て替えられた家を見た時、何とも言えない胸がキューンとする思いをしたことがあります。


それだけ長い時間関わりを持った家を他人の手に委ねるのは誰でも抵抗があるものです。


実家を貸すのは大変?


思い入れもあるし、売るのは忍びないので、貸すことを考える方もいると思いますが、現場のプロとしては全くおすすめできません。


相続したお家がまだ築浅で程度が良ければいいですが、古屋でところどころ傷んでいたりしたら考えものです。



人様に貸すとなったら、相当なリフォーム費用が必要になります。


できるだけ、簡易に直して、家賃を安くして貸そうなんて考えると更にトラブルが増えます。


賃貸で人に貸してしまったら、様々なクレーム対応が常に付きまとうことになります。


物件の維持管理は貸主の責務ですから、大した家賃は取れないのに、修繕費用はかさむし、借り主さんとのやりとりに心労が付きまといます


たとえ実家一軒を賃貸に出すとしても、立派な大家業です!


すでに不動産投資を行っていたり、事業をしている方ならまだしも、税金の申告など、物件の管理以外でも様々な雑務も行う必要があるので、安易に賃貸に出すのはおすすめできません。


今年、空き家が売れなくなる転換点に突入?


ここからは直近の国交省が公表しているデータをもとに今後の空き家問題について考察してみます。


国交省の調べでは、活用されず、放置されている空き家が2018年時点で349万戸もあり、それが2030年には470万戸になると予想されています!



そして、住宅市場でもっとも恐れていた世帯数のピークがすでに到来しているもようです。


いくら人口が減ったところで、核家族化が進み、必要とされる家の数が増えていれば、新たな住宅需要が常にありますから、市場にはそれほど大きな負のインパクトはありませんでした。


しかし、、国交省のデータではそれが去年ピークを迎えた見られています!


今年2024年からが本当の家あまり時代への突入となります!


もし将来的に処分予定の空き家があるなら、できるだけ早く売却を行わないと、どんどん不利な条件での取引になり、最終的に売れないリスクも出てきます。


本来なら、世帯数のピークアウトに伴い、安定した不動産市場を維持するためにも、新築住宅の総量規制が必要だと個人的には思っています。


が、しかし、新築大好きな日本人の思考をかんがみると、空き家が急増しても新築需要はさほど変わらないとみています。


世帯数がピークアウトし、住宅需要の絶対数が年々減っていくなか、新たに新築の供給が続くことを考えると、売れない空き家が急増していくことが容易に予想できます。


宇都宮市のミクロなエリアでの空き家対策を考えてみたら?


とはいえ、不動産の需要は超2極化してきており、今後も人気エリアの不動産は安定した資産価値を維持することが予想されます。


ですから、超人気エリア(現在も地価が上がり続けている場所)でしたら、空き家を放置しておいても、土地そのものに需要があるのであまり心配はないでしょう。


一方、現在地価が横ばい、もしくは下落しているような場所は要注意です!


今後はさらにミクロなエリアごとに、売れる売れないが更にはっきりしてくるでしょう。


宇都宮市のような中核市の地方都市でも、宇都宮市内だから大丈夫といことはなく、地域内のミクロな需要の違いでで超2極化が進んでいます。



地価マップで見ると一目瞭然で、宇都宮市西側と北側の郊外は地価が横ばいもしくは下落、緑と青が目立ちます。


一方、東側は赤の上昇地点が目立ちます。


将来的な長期予想は周辺の不動産開発状況にもよりますから、何とも言えませんが、現状では環状線外側で地価が下がっているような場所は早急な対策が必要かと思います。


いくら安くても、空き家を売却して処分できればいいですが、売ることも貸すこともできない金食い虫の『負動産』になってしまってはどうしようもありません。


それだけ、世帯数のピークアウトがマーケットへ与える影響は甚大だと思っておいてください!



思い入れをどうやって清算するかは人それぞれ


世帯数がピークアウトした今、相続した実家を利用するあてもなく、思い入れも感じないなら、放置せずにさっさと処分するに限ります。


今後空き家への風当たりは強まりばかりで、国も放置させないよう様々な対策を打ってくるでしょう。


あなたに思いれのある空き家でも、今後受け継いでいく子どもたちには負の資産でしかないかもしれません。


相続は部分放棄できませんから、子供に負の遺産を残すことになりかねないリスクも考慮するべきでしょう。


空き家問題に限らず、歳を取って時間が経てば経つほど、動くのがおっくうになって、面倒になるのが人の心理です。


ですから、生前にしっかり両親との関係も終活し、相続後すぐに実家の処分に踏み切るのが理想です。




ただ、世帯数がピークアウトしたとはいえ、超2極化した人気エリアの需要は今後も継続することが予想されるため、実需のある場所に実家があるなら、今まで通りゆっくり時間をかけて空き家を処分していくのもありだと思います。


地価が上がり続けているなら、現状税金が安くなる空き家のまま不動産を所有し続けるのも一つの資産運用です。


空き家といっても、立地条件や建物の状態で千差万別です。


実家への価値感も人それぞれで、『お金』より『思い出』のほうがよっぽどプライスレスで価値があると思う場合だってありますからね。


お金は墓場まで持っていけませんし、しっかり管理されるのであれば、空き家のまま実家を所有し、大切な思い出にひたる場所を確保しておくのも一つでしょう。



しかし、歳を重ねて管理が困難になり放置されてしまうようになると、近所の方に迷惑がかかるだけでなく、街全体にとっても困りものです。


放置される前に、活用しない空き家はどこか適当なタイミングで処分が必要になります。


あとに残された子供たちや地域全体の環境も考慮し、所有不動産の終活をしっかり考えておくべきでしょう。


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