【不動産の価格決めはAIでも困難!?】売れる価格と売りたい価格の違いとは!?

2019年7月1日月曜日

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不動産を売買する機会は一般の方なら一生ない方もいるくらい数えるくらいで、実際の取引現場の状況はほとんど伝わらないものです。

特に売却を不動産業に依頼する際に、売主さんが誤解している点が多々あるので、知らいないと損する不動産売買に関するホンネ話を今回はしてみます。

不動産を売ろうと思ったとき、まず行うのが価格査定ですが、、、



ここ数年でビックデータを使い、それをAIで解析し不動産の現在価格を予想するような情報サービスが増えています。

アメリカなんかでは、ほぼすべてのお家が地図上で現在予測値を確認できるようになっています。

しかし、、、当たり前ですが、日々価値が変動しているような不動産市場で正確な価格を予想をすることはもともと無理なんです!

その結果、価格データを公表されて不利益を被ったとして、訴訟社会のアメリカではAIで売却予想価格を公表しているサイト運営者が訴えられていたりします。

残念ながら、将来的にも不動産の価格はAIを使ったとろこで正確に導き出すことは不可能でしょう。

なぜなら不動産は同じものが二つと無い相対取引の商品で、時間とともに変化する相場と、個別物件ごとに感情入り交じる関係性での価格変動値があるからです!

かといって、売出しを行う以上、AIがやるにしろ、人間がやるにしても査定を行い、できるだけ相場に近い近似値を求めて、売り出し価格を決めなければいけません。


時価を反映した相場にしても、個別の関係性での価格調整値にしても、どうしてもブレがでますが、まず売主さんに伝えられるのが、希望的観測での取引価格になります!

当たり前ですが、どんな売主さんも『できるだけ高く売りたい』んです!

だから、不動産業者は売主さんが損しないようなギリギリの線の高値で売り出すことを提案するんです。

一括査定で複数の業者に依頼したりすると、他社との相見積もりになりますから、このギリギリの高値の線にさらに甘い期待値を乗せて、ほぼ売れないだろうと言う高値査定が横行します!

一括査定を勘違いしている売主さんが多いのがここで、競争させたところで売れない高値査定がでるだけで、一番高値を出す業者に頼んでもすぐに売れることはまずありません。

取引件数を数多くこなしている業者ならたいてい査定価格はほぼ一定になるものです。

極端な高値査定するのはただ単に、仕事が欲しいから内見も入らないような見向きもされない価格で売り出し、仕事を受けて、徐々に値下げさせれば良いと思っているケースでしょう。

しかし、一括査定のような相見積もりをせず、一社に専任でお任せした場合でも、まず出される査定は先程言ったようにギリギリ高値で売れそうな希望的観測の売り出し価格を提示するのです。

それは、当然で相場価格より多少高いと思っても、相場ともうひとつの要素である、個別物件ごとの感情的な要素や時間関連性の要素がある変動値でその物件を気に入った方がいれば、相場より高値で売れることがあるからです。

この相場以外の変動値でよくあるのが、デザイナーズ物件だったりします。

ある人にはデザインの付加価値が大きく左右しますが、ある人にはデザインよりも、築年数だったり、立地が重要だったりします。

そういった、個人の感情や好み、その時の状況(子供の小学校入学)なんかが大きく個別相場以上に変動地として売買価格に影響を与えます。

だから、人が査定しようが、AIが査定しようが対して差がないんです。

ですから、不動産業者が提示した査定価格で売れないなら、当然ですが、どんどん値段を下げるしかありません。

もしくは、時間をかけて粘り強く買い手が現れるまで待つしかありません。


査定された価格で売れないことに文句を言われても不動産業者も困ってしまいます。

なぜなら、もともと変動値まで含めた正確な価格はAIでも人間でも誰にもわからないからです。

不動産業者は売主さんのパートナーとして変動値も入れた希望的観測値を提示しただけで、その価格で売れる保証はできないし、すぐに売れそうな弱気の価格で売り出し売主さんを損させることもできないからです。

だから、売主さんにできることは、値下げをするか、時間をかけて待つかの2択しかありません。

売主さんが勘違いしてはいけないことは、不動産業者はあくまでもパートナーであって、ドヤ顔で上からオレはお客だー!みたいな態度をしてはいけないのです。

つまりお互いが対等な関係なんです。


それは、不動産取引すべていえるのですが、不動産業はすごーーく厳しい環境での報酬体系で運営されているからなんです!


あなたが不動産売却の仕事を依頼しただけではお金を取られることはないですよね。


でも不動産業者は仕事を依頼されたら、写真を撮りに行ったり、資料を作ったり、チラシを作ったり、広告費を使って物件を宣伝したり、あなたの物件を売るために先に先行投資をしてお金を使っているのです。

人を動かすのにはすべてお金が掛かります。

ネット広告もチラシもコストが掛かります。

さらに、内見の案内をしたり、他社が案内するなら鍵を貸したり、管理したり、とにかく手間とコストを先行投資しなければならないのです。


1円ももらうことなく、先行投資している不動産業者に『上から客だから!』みたいな対応をしてもいい顔されるわけありません。

この先行投資は、業者のさじ加減次第なんです!

それは当然で、売りなそうな物件なら、先行投資しても投資した分だけ損するリスクが高いですからね。

相場より高いと思われるような物件や条件の悪い売れなそうな物件でも、良い売主さんと思われたら、頑張って売るモチベーションが生まれ、利益を抑えても広告宣伝費をかけて販売活動に精を出してもらえます。

逆に、嫌な売主さんだなぁーと思われたら、できるだけコストや労力をかけないで決まったらラッキーぐらいでしか動きません。

不動産業者がスレちゃうのは実はこの成功報酬の仕組が原因なんです!

一生懸命に売主さんのために先行投資して動いたのに、『売るのやめた〜』とか『他の業者に頼むことにしたわ〜』なんて売主さんって多いんです。

そうなると不動産業者は動いた分だけ損したことになります。

こんな残念なことされるのは日常茶飯事なんです!


そんなの当たり前だろ〜と思ったかたは考えてみてください。


弁護士さんは、着手金をもらわないと絶対に仕事始めてくれません。

私のもう一つの仕事でもある、システム開発なんかでもエンジニアはシステムのできの良し悪し関係なしに、時間単位の人工で仕事受けます。

大工さんなんかもそうです。

世の中のほとんどの業務は、成功報酬では誰も仕事してくれないんです!

だから、不動産業者に仕事を依頼する際には売るにしろ買うにしろ、お互い対等な関係なんです。

提示された査定価格で売れなければ、値下げを相談するか、時間をかけても良いので今の売値で買い手を待つのが当然で、不動産業者に文句言ったところでお互い気分が悪くなるだけです。

重要なのは、パートナーとして不動産業者をうまく動かすことです。


あとは売るにしても、買うにしても、常に不動産売買は利益相反の関係者の調整が争点なんです。

売主さんは自分の視点が中心になるので、住んでた物件に愛着もあるし、自分で設計した家なんかだと、買主さん以上に細かい点に価値があると思っていたりします。

当然、所有物件を過大評価しやすいので、そこを不動産業者も尊重した上で、できるだけ高く売る努力をします。

逆に、反対側にいる買主さんは売主さんとは全く真逆で、『できだけ安く買いたい』んです!


売主 ← 高く   ← 取引価格 →  安く → 買主

この歩み寄った真ん中が実際の取引価格になりますが、、、

ことはそう単純ではないのです!


例えば、買主さんの子供が4月から小学校に入学する予定で急いで家を探している場合なんかは、該当物件で条件が合えば、多少高値で売り出された物件でも満足して取引がまとまったりすることはよくあることです。

逆に、売主さんが相続がらみの物件処分なんかで期日を迫った資金調達が必要な場合なんかであれば、相場価格より割安でもさっさと現金化する必要にせまられて売ることなんかもよくあることです。


つまり、買うにしても、売るにしても、その時の状況次第で取引価格はランダムに動くのです。

更に、相場も刻々と変化するので、売主さんに提示される査定価格は

時価 + ランダム性の高い変動期待値 = 売出し推奨価格(査定価格)

となります。


だから、急いで売りたいなら、売り出し価格で反応がなければ、どんどん値下げすればいいんです。

逆に、できるだけ高く売りたければ、ひたすら待つしかありません。


実際、お金持ちの地主さんなんかは、相場より明らかに高値で土地を売り出したりして、値引きなんか一切しない方が多いです。

時間を十分にかけて、相場来るのを待ったり、変動値の高い買主さんが来るのをゆっくり待てるだけの余裕があるのです。


賢い不動産取引をするなら、成功報酬の仕組みを理解して業者をヨイショして、上手く動かすことです!

少なくとも、さんざん売るための活動をさせてから、売るのを止めたり、他に行くなら最低限のマナーは守りましょう。

不動産業者は散々タダ働きさせられて、お金も使って損しただけになりますからね。


低姿勢で、ちょくちょくお茶菓子なんか持って訪問する売主さんなんかもいるんですが、うまいなぁ〜と思うことはよくあります!(*_*)

結局、現場の営業マンを『あの人の物件だから頑張ろう!』て思わせたら勝ちなんですよ。


★荻原功太朗の業務について★

私、荻原功太朗(宅建士・不動産コンサルティングマスター)は資産家の皆様を対象とした、投資物件の限定情報のご紹介、コンサルティング業務を担当致しております。不動産売買のご相談についても、ご指名頂ければ対応させて頂きます。
【私個人へのコンサルティング依頼は、現在残り1枠のパートナー様のみに限定させて頂いております。】ご相談はすべて有料とさせて頂いております。詳細はこちらにお電話ください→【028-908-0880】

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宅建士・不動産コンサルティングマスター。株式会社サンプランの荻原功太朗が運営。日々の不動産業務や宇都宮市の動向に関するブログ。

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