物件を購入する際は、誰もがゼロからのスタートで、何のマイナスもありません。
しかし、売却の場合はすべての皆様がゼロベースからのスタートではありません!
ローンがある方も、ない方も、急いで売らなければならない方も存在しているので価格設定のスタンスもそれぞれ違ってきます。
特に、住宅ローンを長期で受けている場合は注意が必要です。
元利均等返済では最初の5~10年では、建物価値の下落が融資元本の返済に追いつかず、年月を得るごとに、簿価とローンの残額とに大きな乖離がでてしまいます。
帳簿上は3000万円の固定資産でも、実際に売りに出すと2000万円ほどでしか買主の付かない中古住宅だったりで、建物を売却してもローンが返済できず、残債がかなり残ってしまいます。
特に新築物件は、一度住んでしまうと、新築プレミアムがなくなり、2割ほど価格が下落します。
その時点で、簿価と実勢価格に乖離が発生します。
つまり、
新築住宅は資産価値で考えれば大幅なマイナススタートになるマイホーム購入になります。
日本の住宅流通の8割以上が、新築住宅・マンションになりますので、融資を受けて購入した方のほとんどが買った瞬間に簿価と実勢価格にマイナスの乖離が発生してます。
そのような状況なので、マイホームをいざ売却しようとしても、損切りできないのが世の常。。。
思い入れのあるマイホームも、他人から見ればただの中古物件。。
売却するにも、大前提として、融資額を返しきれるだけの金額で売れなければ、売却損が出てしまいます。
ローンが残らない価格で売りたい売主さんがほとんどなので、残債を加味した販売価格にすると、相場よりも高い値付けになってしまいます。
相場よりも安く売る売主さんは、『お金に困って売る』、『すぐに現金化したい』などの、事情のある方で、比較的スムーズに売却が成立します。
しかし!
相場よりも高く売ろうとする場合は。。
買主さんが
『高値と知っていて買う』、
『高値と知らないまま買ってしまう』
ということになるので、売却を成立させるのはかなり難易度の高い取引となります。
ポイントは!
相場より安い物件が出にくい以上に、
相場以上に売れる物件は少ない!
ということになります。
売却価格は売主さんが自由に決められますが、好き勝手に決めては売れない。。
売主さんのローン残債は買主さんにはまったく関係ないですからね。。。
さらに、短期間に相場より高く売るのも、原則論で言えば無理な話です。
高く売るには、それ相応の時間がかかります。
相場よりも高値で売却しようとするには、お金より貴重な『時間』を浪費することになります。
日本は長期的に見れば、人口減少が確実で、相場が下降トレンドを描くのは目に見えています。
時間を掛けた分だけ、相場そのものが下降するリスクも増大します。
つまり、安くは売りたくないが、相場より高値を付ければ時間を浪費し続け。。
相場より高く売れても、『今』の相場なみでしか売れない。
そういった可能性が高くなるトレンドが形成されているのが現実です。
短期で売るには、相場並か、それ以下でしか売れません!
なかなか買い手が付かない=相場より高い
厳しいですがこれが現実です。
買うより、売るほうが、10倍難しいなら、解決法はひとつ!
『購入時に高値で物件をつかまない!』
新築住宅や新築マンションを購入する際は、売却が必要な際にほぼ間違いなく売却損が出ます。
そこを理解して、消費として購入するのであれば構いません。
しかし、リスクを回避したいのであれば、価値低下リスクの低い、
『マイホームは中古物件から探す!』が賢い選択となります。
とはいっても、すでに物件を買ってしまった方は、今できることをするしかありません。
どうしても売却が必要であれば。。
できる範囲の『損切り』を覚悟して、相場並みでさっさと物件を流通させてしまうの賢い選択になるでしょう。
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私、荻原功太朗(宅建士・不動産コンサルティングマスター)は資産家の皆様を対象とした、投資物件の限定情報のご紹介、コンサルティング業務を担当致しております。不動産売買のご相談についても、ご指名頂ければ対応させて頂きます。
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