【ここ5年の上げ相場で一人勝ちしたのは何!?】不動産価格指数から見えるものとは!?

2016年10月19日水曜日

不動産ビジネスあれこれ

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国土交通省から公表されている不動産価格指数をチェックしてみました。


ここ5年の上げ相場の主役がよくわかります。


まずは、公表資料を。


【不動産価格指数(住宅)(全国)】




2010年を100とした指数で、

マンションだけぶっちぎりの上昇!



中古マンションの上昇分だけで、住宅総合指数を上昇させていて、土地と戸建は横ばいでした。。。




特にここ3年ほどで価格が急激に上昇しているのがデータからわかります。


2013年頃から、円安とオリンピック需要で建築コストが急上昇し始めて、新築の分譲マンション価格が値上がり始めたタイミングで中古マンション価格も上昇してきたのでしょう。





それにしても。。不動産バブルと呼ばれていても。。。


結局、値上がりしたのはマンションのみ。



つまり、立地の良い都市部のみ価格が上昇したことがデータからわかります。





宇都宮市でも中古マンションは、この指数の通り値上がりしたのを実感してます。


新築の分譲マンション販売価格もグラフと同様に2013年頃から上昇しました。




ちなみに、リーマンショック後(2009年前後)にマンションを買った皆様の中で、ここ1年くらいに売却された方のほとんどは、キャピタルゲイン(値上がり利益)を確保されたでしょう。


買った値段から、10%~20%利益が出ているような印象です。


マスコミが『100年に一度の危機!』なんて煽っている時は、常に買い時なのは歴史の必然ですね。





一方、土地や戸建住宅は?というと。


宇都宮市内の状況でも全国の指数と一緒で、全体として横ばいですが。。




ここは注意が必要です!




上昇した人気エリアもあれば、人気のない郊外の住宅地は更に値下がりして、トータルでならすとゼロというだけです。



もともと中古住宅は築20年も経過すれば、殆どの物件で土地の価値しか評価されないので、住宅地と戸建住宅の指数がほば同じ値で動くのは必然の結果でしょう。






商業用の不動産の指数もあったのでこちらもチェックしてみると。


【不動産価格指数(商業用不動産)(全国)】




こちらは、店舗とオフィス、賃貸マンション・アパートのみが上昇して、後はほぼ横ばい。。




店舗やオフィスがあるのはどんなところでしょうか?


宇都宮市で言えば、JR宇都宮駅の周辺や中心市街地に集中しています。



都市の核となる部分だけが上昇したようなものです。




賃貸マンションとアパートについては、日銀の金融緩和によるジャブジャブのマネーが不動産投資ブームを呼び、相場を押し上げたのでしょう。







かたや。。工場、倉庫、工業地、商業地は横ばい。。


円安になっても、労働人口が減少している日本で生産設備を増強しようという、経営者が少ないのが影響していると考えられます。




また、商業地については、住宅地と同様に、2極化が鮮明になって、トータルで横ばいに見えるだけなので注意が必要でしょう。






それと、東京の長期のデータも掲載されていたのでそちらを見ると!


【不動産価格指数(東京都)】



不動産バブルと騒がれていますが。。。過去のバブル(1980年代後半)と比べると。。



どこがバブル??

て、くらいショボい値上がりしかしてないのがわかります。。


てことは、これから人口減少で不動産の値下がりを期待しても、大した値下がりはないと考えられるのではないでしょうか。


それにしても、バブル期の上昇幅はすごいですね。。






しかしそうは言っても、【少子高齢化&人口減少】だから、これから暴落!?


なんてことを考えがちだと思いますので、こちらの資料を。





世界各国との不動産価格指数の比較です。


日本と同様に、少子高齢化と人口減少に悩んでいるドイツの指数に注目!




ん!どうしたことか不動産価格指数は右肩上がりです。



ということは、


人口が減少しても不動産の価格が必ず下がるわけではないので注意が必要でしょう。




日本の不動産市場を活性化するには、ドイツで何があったかを参考にするといいヒントが掴めそうです。







日本では今、銀行や信用金庫の不動産向け融資が急増して、バブル期以上になっていることについて、マスコミが警報を鳴らしていますが。。



長期のデータで見れば、まだまだバブルとは程遠い状況でしょう。


不動産融資、バブル期上回る=マイナス金利で流入-4~6月(時事通信)





日銀がまだまだ金融緩和を継続する姿勢なので、今後もダラダラと不動産価格指数は全体として上昇すると考えられます。


ただし、ミクロで見れば、立地による極端な2極化がさらに進むことになりそうなので注意が必要でしょう。

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宅建士・不動産コンサルティングマスター。株式会社サンプランの荻原功太朗が運営。速読を使いこなし、年間200冊以上を読書する活字大好き人間です。

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