【都心マンションに"ワニの口"出現!売り出し価格と成約価格の乖離が急拡大中!】宇都宮市でも"売れない価格"で出し続けると致命傷に!?

2026年2月25日水曜日

宇都宮市でマイホームを 宇都宮市の賃貸ネタ 宇都宮市の不動産と街の動向 不動産ビジネスあれこれ 不動産投資・大家さんネタ 不動産売却

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 日経新聞が、都心の中古マンション市場で異変が起きていることを報じています。

記事リンク→都心中古マンションで広がるワニの口 売り出しと成約に差、実需限界か(日本経済新聞 2026年2月25日)

売り出し価格は上がり続けるのに、実際に売れた成約価格の伸びは鈍化している。

この差がまるで「ワニの口」のように広がっているというのです。

年収倍率は東京都内で17倍にまで達し、パワーカップルですら手が届かない水準に。この現象は宇都宮市の不動産にも確実に波及しています。

今回は、この「ワニの口」が何を意味し、売却を検討されている方がどう行動すべきかを、現場の実感を交えてお伝えします。

目次

  • 「ワニの口」とは何か? 売り手の"希望"と買い手の"現実"が分離し始めた
  • 年収倍率17倍の衝撃:もはやパワーカップルでも手が届かない
  • 家賃にもワニの口が出現:「買えないから借りる」悪循環が始まっている
  • 宇都宮市にも確実に波及する「売れない価格」問題
  • 売却を検討中の方が今すぐ考えるべきこと
  • まとめ

「ワニの口」とは何か? 売り手の"希望"と買い手の"現実"が分離し始めた

都心3区(千代田・中央・港)の中古マンションでは、2025年に入ってから成約単価の伸びが鈍り始めたのに対し、売り出し単価は高い上昇ペースが続いています。

2025年12月には、1平方メートルあたりの売り出し単価と成約単価の差が100万円を超えたと報じられています。

この「差が開いていく」グラフの形が、ワニが口を開けた形に似ていることから「ワニの口」と呼ばれています。

では、この乖離は何を意味するのでしょうか。

不動産の取引現場に長くいると嫌でも気づくことがあります。

売り出し価格は「売り手の希望」、成約価格は「買い手の支払い能力」 を反映しているという現実です。

つまり、売り手が「このくらいで売れるはず」と考えている金額と、実際に買い手が出せる金額の間に、かつてないほどのギャップが生まれているのです。

確かに、売り出し価格と成約価格に差があるのは不動産取引では珍しくありません。

しかし日経が報じている通り、ここまで乖離が生じるのは異例のことです。

興味深いのは、この現象が売り手側の「強気」と買い手側の「限界」が同時に起きているという点です。

新築マンションの供給が絞られ、建設コストが高騰し続ける中、売り手は「新しいマンションが建たないのだから、中古の希少性は上がるはず」と考えて強気の価格設定をする。

一方で、買い手の懐事情は金利上昇と物価高で悪化の一途をたどっている。

この構造が「ワニの口」の正体です。

年収倍率17倍の衝撃:もはやパワーカップルでも手が届かない

日経の記事で最も衝撃的だったのは、東京カンテイの調査データです。

東京23区の中古マンション価格(70平方メートル換算)が2025年に初めて1億円を超え、新築マンションの平均価格が平均年収の何倍かを示す「年収倍率」は、東京都で2024年に17倍に達しました。

住宅購入の現実的な目安は一般的に年収の5〜7倍とされています。

17倍という数字がいかに異常か、おわかりいただけるでしょう。

ちなみに、この年収倍率の急騰は東京だけの話ではありません。

栃木県でも新築マンションの年収倍率は前年の8.88倍から12.03倍へと急騰し、全国でも最大級の上昇率を記録しています。

過去ログ→【栃木県の新築マンション年収倍率が12倍超に急騰!】中古需要は増加、しかし恩恵を受けるのは一部エリアだけ?宇都宮市の不動産市場の現実とは・・

マンション市場の実需をけん引してきた共働き高収入の「パワーカップル」でも手が届かない水準になりつつあるのですから、一般的な所得の世帯にとっては、もはや新築マンションは完全に「高嶺の花」です。

さらに注目すべきは、築5年以内の築浅中古マンションの短期転売率が東京23区で上昇しているという点です。

これは何を意味するかというと、値上がりを見込んだ投機マネーがまだ流入し続けているということです。

しかし、実需層の購買力はすでに限界に近づいています。

投機で買った人は、いずれ「出口」が必要になります。

成約価格の伸びが鈍化し始めた今、この投機組が利益確定を急いだり、最悪の場合は損切りに追い込まれるタイミングが近づいている可能性があります。

家賃にもワニの口が出現:「買えないから借りる」悪循環が始まっている

日経の記事でもうひとつ見逃せないのが、賃貸市場にも「ワニの口」が出現していることです

LIFULLの調査によると、東京23区内の賃貸マンション(70平方メートル換算)で、掲載賃料と、利用者が問い合わせた「反響賃料」との差が拡大しています。

2025年12月の掲載賃料は前年同月から14.2%上昇したのに対し、反響賃料はわずか2.3%の上昇にとどまりました。

なぜこうなるのか?

マンション購入を断念した人たちが賃貸に住み続け、都心部の家賃相場を押し上げ効果が出ています。

ここで、非常に厄介な悪循環が回り始めていることに気づきます。

マンションが高すぎて買えない → 賃貸に留まる → 賃貸需要が増えて家賃が上がる → 家賃が上がって貯蓄ができない → ますます頭金が貯まらずマンションが買えない。

この負のスパイラルが、特に若い世代の住宅取得をさらに困難にしています。

宇都宮市にも確実に波及する「売れない価格」問題

「でも、これは都心の話でしょう?宇都宮市は関係ないのでは?」

そう思われる方もいるかもしれません。

しかし、この「ワニの口」現象は、形を変えて地方都市にも確実に波及します。

実際、宇都宮市内でもLRT沿線の人気エリア以外では、「売り出して数ヶ月たつが、問い合わせすらない」という声が聞こえ始めています。

宇都宮市の不動産市場で今起きていることは、都心の「ワニの口」とは少し構造が異なりますが、根っこは同じです。

売り手の「期待」と買い手の「予算」のズレ

都心では、売り出し価格が成約価格を大きく上回る形でワニの口が開いています。

宇都宮市の場合は、もっとシンプルです。

売り手は「新築の高値」を基準に価格を設定する。

しかし、買い手の購買力は物価高で確実に下がっています。

さらに変動金利が上昇局面に入った今、数年前なら4,500万円の物件を検討できた世帯が、4,000万円の物件しか検討できないような状況です。

過去ログ→【2026年7月、変動金利の返済額が跳ね上がる!?】金利上昇の第2波が来る!!宇都宮市で住宅ローンを抱える人が今すぐやるべきこととは!?

しかし売り手は、「去年までこの価格で近所の物件が売れていたから」という感覚から、すぐには価格を下げない。

結果として、売りに出しても反響がなく、数ヶ月、半年と時間だけが過ぎていくという状況に陥りやすくなっています。

「待てば上がる」は地方では通用しない

都心の売り手が強気の価格設定を崩さない理由のひとつに、「新築供給が減っているから中古の価値は上がるはず」という期待があります。

確かに、都心の一等地であればその理屈にも一定の根拠はあるでしょう。

しかし宇都宮市のような地方都市では、話はまったく違います。

ここで思い出していただきたいのが、地方の不動産市場に特有の構造です。

「人口減少」、「モノ余り」、「購買力低下」という三重の下落圧力がかかっています。

過去ログ→【宇都宮市の不動産はインフレ下でも下がり続ける!?その理由とは?】プロ業者でも売れずに大損!?仕⼊れを控える局⾯に移⾏か

インフレで物の値段が上がっているのに、不動産だけは下がり得るという一見矛盾した現象が、地方都市では現実に起きつつあるのです。

その上、マンションを保有し続ける限り、管理費・修繕積立金は毎月流出し続けます。

この管理費と修繕積立金の値上げも全国で問題となり始めています。

固定資産税もかかります。建物は年々劣化し、設備も古くなる。

待てば待つほど、物件の価値は目減りし、維持コストだけが積み重なっていく。

これが「ワニの口」問題の本当に怖い側面です。

都心の売り手は、最終的には値下げしてでも買い手が見つかるかもしれません。

しかし地方では、値を下げても買い手が見つからないという、「売る」も「貸す」もできない不動産が「負動産化」する深刻なリスクが顕在化しつつあります。

不動産業界のK字型二極化

もうひとつ、見逃せない構造的な変化が起きています。

三井や住友といった大手デベロッパーは過去最高益を更新する一方で、不動産売買業の倒産は過去10年で最多を更新中です。

しかもこの倒産は中小・零細に集中しています。

業界全体の売上は「史上最高」なのに、倒産件数も「史上最多」。

一見矛盾するこの状況は、「K字型」の二極化が不動産業界でも進行していることを示しています。

都心の超高額物件は海外マネーや富裕層の資産保全先として機能するため、大手はそこで利益を出せる。

しかし、地方都市で実需層を相手にしている中小の不動産業者は、購買力の低下が直撃しています。

過去ログ→【建設業倒産が12年ぶり2000件超!でも東京だけはホテル建設ラッシュ!】職人も資材も吸い上げられ、宇都宮市の再開発・LRT延伸はさらに遠のく・・!?

物件を案内しても決まらない、問い合わせはあるが契約に至らない・・

こういう状態が何ヶ月も続けば、仲介会社の経営も厳しくなります。

宇都宮市内でも、この「空気の変化」は少しずつ感じられるようになってきました。

売却を検討中の方が今すぐ考えるべきこと

では、宇都宮市で不動産の売却を検討されている方は、この状況をどう捉えればよいのでしょうか。

「売れる価格」と「売りたい価格」は違う

不動産売却で最も多い失敗は、「自分が思う適正価格」で出し続けて、時間を浪費してしまうことです。

数年前の成約事例や、ポータルサイトで見た近隣の売り出し価格を参考に「このくらいだろう」と値付けをする。気持ちはよくわかります。

しかし、今まさに起きているのは、その「参考価格」と実際の購買力との乖離です。

都心で起きている「ワニの口」は、言い換えれば、売り手が市場の変化についていけていないことの証拠です。

不動産は株式と違って、「今日の相場」がすぐにわかるわけではありません。

取引が成立して初めて「この価格で売れた」とわかる世界です。

だからこそ、不動産売却で最も重要なのは「タイミング」です。

過去ログ→【2026年の宇都宮市不動産マーケット大予測!】30年ぶりの金利水準で何が変わる?「価格下落」より先に来る「売れない時代」とは!?

今なら売れる物件が、半年後には売れなくなっている可能性は、もはや否定できません。

「待っている間」にも出ていくお金がある

見落とされがちなのが、売れない期間に発生する維持コストです。

マンションであれば管理費・修繕積立金と固定資産税だけで、年間50〜70万円程度が流出します。

建物の経年劣化による資産価値の目減り、そして売却資金を他で運用していれば得られたはずの「機会損失」まで含めると、1年間「売れない」だけで相当なダメージになります。

「もう少し待てば高く売れるかも」という期待は、これらのコストをすべて上回る値上がりがあって初めて正当化されるものです。

国も購買力の低下に何とか対応しようと必死で、残価設定型(通称「残クレ」)の住宅ローンを始めることが報じられていますが、これは月々の支払いを軽くする代わりに、最終的に残価分の支払いが残る仕組みです。

記事リンク→残価設定型住宅ローン、月返済減も売却・建て替えにリスク(日本経済新聞)

つまり、購買力そのものが回復するわけではなく、あくまでも小手先の解決策で、問題の先送りでしかありません。

金利が上昇し、買い手の予算が縮小し続けている中で、地方都市の不動産が維持コストを上回るほど値上がりする確率は、どれほどあるでしょうか。答えは明白です。

まとめ

日経が報じた都心中古マンションの「ワニの口」は、不動産市場に構造的な転換が起きていることを示す明確なシグナルです。

売り出し価格は上がり続け、成約価格の伸びは鈍化する。

年収倍率は東京で17倍、栃木県でも12倍超に達し、パワーカップルですら手が届かない水準に。

賃貸市場でも同様のワニの口が開き、買えない人が借り続け、家賃が上がるという悪循環が始まっています。

宇都宮市の不動産市場は都心とは異なりますが、「売り手の期待」と「買い手の支払い能力」の乖離という本質は同じです。

しかも地方では、値を下げても買い手がつかないリスクが都心以上に高いです。

金利の上昇は始まったばかりです。

買い手の購買力はこれからさらに低下する方向にあります。

不動産売却の成否を分けるのは、結局のところ「タイミング」と「価格設定の現実性」ではないでしょうか。

「もう少し待てば」「近所はこの価格で出している」・・・

こうした感覚で高値の売り出しを続けることは、「ワニの口」の片側に自分を置き続けることと同じかもしれません。

今の市場で実際に成約している価格はいくらなのか。

自分の物件は、今の買い手の購買力で手が届く範囲にあるのか。

この問いに自信を持って答えられない方は、一度立ち止まって確認してみる価値があるかもしれません。

「ワニの口」が広がれば広がるほど、今の販売価格は実際の成約価格の参考にならなくなります。


今回の内容が、皆さまのお役に立てば幸いです🙌

本記事は2026年2月25日時点の情報に基づいています 


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★荻原功太朗の業務について★

株式会社サンプラン所属。資産家の皆様を対象とした、「増やすよりも、守る」を目的とした、宇都宮市内での不動産の売買・運営・管理・資産保全をサポート。他にも2つの法人の役員を兼務。不動産売買のご相談についても、ご指名頂ければ、できるかぎり対応させて頂きます。

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