日本各地で時折、報道される子供の虐待や育児放棄による悲惨な事件。
子供は将来の日本を担う未来を支える大切な存在です。
親であれば誰しも我が子は可愛いと思うのが本来の姿だとは思うのですが、残念ながら全ての親がそうではなく、ネグレクトと称される「育児放棄」「育児怠慢」は近年増加の一方で、令和3年度分としてまとめられた児童相談所による虐待相談対応件数は207,659件と過去最多になっています。
この数は全国225か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数ですから、相談がされていない未発見の虐待などを含めれば一体、どれほどの数に及ぶのでしょうか?
相談や対応の代表的なものとしては「食事を与えない」「不潔にする」「病気やケガをしても病院に連れていかない」といったものです。
厚生労働省による「児童虐待防止対策」によれば、ネグレストは「身体的ネグレクト」「情緒的ネグレクト」「医療的ネグレクト」「教育的ネグレクト」の4つに分類され、それぞれ区分されているようです。
例としては以下のようなものが上げられています。
- ● 身体的:家に閉じ込める、長時間ひとりきりにさせる、必要な食事を与えない
- ● 情緒的:愛情を遮断するなどして子どもが必要とする情緒的欲求に応えない
- ● 医療的:病気にかかっても病院に連れて行かない、予防接種を受けさせない
- ● 教育的:子供の意思に反して学校に行かせない(通学させない、入学させない)
もっともネグレストだけが児童虐待ではありません。
令和3年度における児童相談所による対応件数は心理的虐待が124,722(60.1%)と最も割合が多く、次いで身体的虐待が50,035件(24.4%)と続きます。
3番目にネグレクトが登場し31,430件(15.3%)次いで性的虐待2,245件(1.1%)となっています。
このことから分かるように、児童虐待=ネグレストとイメージが先行しているケースが見受けられますが、実際には「怠慢・粗略」「無視・軽視」などの行為がネグレストであって、児童虐待の一部でしかありません。
実際の児童虐待は心理的虐待と身体的虐待で全体の84.5%を占めているのです。
このように相談が年々増加している児童相談所への相談件数ですが、その相談経路は警察等が49.7%で最も多く次いで近隣知人の13.5%・家族親戚の8.4%と続きますが、家族や親戚知人を除き最も子供と密接な関係にあると思われる幼稚園や学校は、それぞれ0.3%と6.7%しかありません。
家族に配慮するなど様々な事情もあるのでしょうが、今回ブログを書くのにあたり調べてみて驚きました。
もっとも各学校においても、このような状況を漫然と見過ごしている訳ではありません。
虐待防止マニュアルなどを独自に作成し、防止に努めようと必死なのです。
ですが教職員における過重労働がよく問題に取り上げられるように、あまりにも処理する業務量が多く、かつ適切な人員配置に問題がある都道府県も多く、気持ちはあっても動ききれないといった現状もあるのでしょう。
このように児童虐待が増加する背景としては、時代を反映した様々な理由が存在するのでしょうがだからといって認められるものではありません。
虐待が疑われる場合には、不測の事態が発生しないよう周りの人間が率先して介入することが大切だと思うのです。
私達、不動産業者はお客様の財産である不動産の賃貸・売買等を取り扱う仕事をしていますから、少なからず様々な建物に出入りをします。
つまりは一般的な方よりも多少は児童虐待を発見しやすい立場にあるということです。
私たちは地元に根付く不動産業者として宇都宮市がより子育てに優しい、住みやすい環境を構築できるよう見守り意識を持ちながら業務に邁進したいと考えております。
★荻原功太朗の業務について★
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